カテゴリ:私のすきなこと
良弁杉の話と次の演目の間に、出演者による手ぬぐい撒きのイベントがあった(3日から7日の各公演で行われる)私は6列目に座っていたが、今回はじめて手ぬぐいをゲットすることができた。「こいつは春から縁起が良いわい」 傾城恋飛脚(けいせいこいびきゃく) (省略された話) 大阪の飛脚屋へ養子に入った忠兵衛は、遊女梅川と深い仲になるが、身請けの金もなく心中するしかないと思い詰めている。そこへ梅川に思いを寄せる八右衛門が梅川を身請けすると言いだし、頭に血が上った忠兵衛は、送金を依頼された300両の金をたまたま持っていたので、その金を身請けの金だと遊女屋に渡してしまう。当然これは横領になる。それがばれないうちにと、二人は手に手をとって逃げ出す。 新口村の段(にのくちむらのだん) 「梅川」と「忠兵衛」はやっと新口村にたどり着く。この村は忠兵衛が生まれ育った故郷だが、公金に手をつけてしまった忠兵衛には追手が迫っている。この村にも探索の手が回り、すでに二人の噂も伝わっていた。 二人は 死ぬ前に故郷に行きたい、亡き母親の墓参りに行って嫁と姑の対面をさせたいと思って来たのだった。 父親には、すでに見張りもついているだろうからと、二人は昔からの知合い忠三郎を頼る。あいにくの不在、名前を隠して、彼の「女房」に忠三郎を呼びに行ってくれと頼み留守家に身を寄せる。障子から外を窺うとまた雪、そこへ「道場(お寺)参りの人々」が通り過ぎて行く。その道場参りが誰なのか忠兵衛が昔を懐かしむように語り梅川に説明していると、父親「孫右衛門」が通りかかる。二人は格子越しに手を合わせ、涙にくれる。 そのとき孫右衛門が薄氷に滑って転んでしまう。梅川が外に飛び出して上り口まで連れてくる。足を洗ったり、鼻緒をすげたり親切にしてくれるこの女性が誰なのか孫右衛門には分からなかったが、自分の舅に似ているという話を聞き、やがて目の前にいる女性は嫁なのだと気付く。 涙を押し隠し苦しい胸の内を語る(忠兵衛の養子に入った飛脚屋の養父が忠兵衛の代わりに牢に入れられている。忠兵衛を見逃せば養父は忠兵衛の代わりに罰を受けることになる)孫右衛門。梅川は忠兵衛に会わせようとするが、会えば世の義理で私が縄をかけねばならな いと孫右衛門は拒む。ならば顔を見ないようにと二人に目隠しをして親子を引き合わせる。。 「追手」 が迫っているのに気付き、孫右衛門は村を抜ける近道を二人に教える。だんだん遠ざかる息子と嫁をいつまでも見送り、どうか無事で逃げてくれと孫右衛門は手を合わせる。
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