カテゴリ:山とスキーの道具
2023年シーズンに向けて購入した2つめのアイテムは、フランスのメーカー、The M EquipmentのNTNビンディング、メイジョー2.0です。
国際スポーツ用品見本市で金賞を受賞したビンディングで、発売当時から気になっていたのですが、税込み10万を超える定価から、購入を見合わせていました。 すでにバージョン3.0が出ているのに今さら2.0を新品で買うのもなんですが、ヤフオクで半額以下になっていたので試しに購入してみました。 重さはLサイズで片方440グラムと、NTNビンディングでは最軽量です。 また、足上げ抵抗と開放値を別々に設定できるテレマークビンディングは、今のところメイジョー以外ないようです。その点も気になった理由です。 メイジョー2.0を取り付けた板は、6年ほど前に新品で購入し、ビンディングを取り付けずに保管していたアトミックのアトラスという板で、最近はあまり見ないボックステールのフロントロッカー板です。 6年以上も前の板ですが、その間にワキシングは10回ほど行ったので、ソールの劣化は最小限に抑えられていると思います。 メイジョーを買わなければ、この先出番がなかったかもしれません。 軽量ビンディングをパウダー板に取り付けた理由は、メイジョー2.0はスプリングボックスを引っ張るヘッドバンドがプラスチック製のベースプレートで固定されているので剛性が低いように見えるためです。パウダーを滑る分にはヘッドバンドに過大な力がかかりにくいだろうと思ったからです。 実際、ヤフオクに出ている中古のメイジョー2.0は、このプレートが曲がったものが多いようです。 歩行モード時にスプリングボックスを固定するツーリングプレートもまたプラスチック製です。 もっとも、ベースプレートは強化された2.1のステンレス製のプレートに交換できるようだし、ツールングプレートなど劣化しそうなプラスチックパーツは全てメンテナンス部品として購入できるので、長く使う気があれば2.0でも可能なようです。 ビンディング取り付け時に気になったのは、足上げスプリングのプレロードを最弱の1にセットすると、ヘッドバンドのネジ山の掛かりが浅い点です。 新品とはいえ、ヤフオクで購入したので、ヘッドバンドがサイズSの部品だったのだろうかと最初は疑いましたが、マニュアルの写真を見た限りでは、7ページまでは現品と大体同じ長さでした。 8ページの右側のイラストになると、突然ヘッドバンドの長さが長くなっています。 あくまで8ページの図はイラストなので、7ページまでの現物写真が正しいとすると、部品が違っていたわけではないのかもしれません。 ヘッドバンドのネジ山の掛かりが浅いのは2.0特有の設計ミスなのか、これが2.1以降で改善されたのか気になるところです。 その他、ネット上にあった2.0の問題点として、ヒールピースのスプリングの破損がありました。 ヤフオクなどで売られている中古のメイジョー2.0でも、このスプリングが破損しているものが見られました。 観察してみると、これを説明書通りに取り付けた場合、硬くて粘りのないスプリング先端に過大な負荷がかかり割れるのではと思われました。2.1では改善されているようです。 ヒールピースだけ2.1の部品に代えても良いですが、2.0のヒールピースに少し対策をして取り付けてみました。 立てた時の固定は少し弱くなりましたが、割れは防げるのではと期待してます。 メイジョー2.0の取り付けは、片足13本のビスで行います。 ビンディング本体は、トゥーピースとツーリングプレート、合わせて10個のビスで固定するので、一個の狂いが連鎖すると修正が難しくなりそうです。 歪みが増殖せず、面で支えるよう、ケガキを慎重に行い、ビス穴の平面処理をいつもより丁寧に行いました。 ビンディング取付後、ブーツを装着して手で動かした感じでは、シングルスプリングでプレロードを弱めに設定すると足上げ感覚は75ミリワイヤービンディングのように軽くもできるし、NTN系ビンディング全般と同じく足上げ初期のガタもなく、リジッドな感じです。 セカンドスプリングも付属しているので、それを足すことでプレロードをかけることなくバネレートを上げ、足上げを重くすることもできます。 こんなふうに多機能なメイジョーですが、ブーツに装着する時、メイジョー2.0では滑降モードにしろ歩行モードにしろ、一度スプリングボックスを手で持ち上げて、下から出ている細くて赤い棒をツーリングプレートに引っ掛けなければなりません。そこがひと手間です。 他のテレマークビンディングとは違って繊細そうなメイジョーがどんな乗り心地なのか、使うのが楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.11.20 12:04:47
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