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開業に向いているかいないかって話題が、医師掲示板で話題になることがある。
開業に向いている科,年齢,地域などが中心となる。 基本的には、「都市部で若いうちに」が正解で、そこから継承したほうが良いかとか縁のある地域(地縁,血縁,学閥)が良いかとか自由診療はどうだとかが加味される。人口減少は確定的に明らかで、いまから開業を検討している年齢の医師が現役のうちに人口が回復することはないのだから、先細っていく地方よりも都市部が良いのはわかりきっている。「都市部は競争がー」「都市部にはもう開業する隙間がー」と盛んに牽制し合ってはいるけれど…。 で。 開業に向いているかどうかは開業していない自分にはわからないけれど、「開業に向かないパーソナリティ」ならば言えることがある。 『ひとの悪意に鈍感なら開業すべきでない』 勤務医をしていると、合わない職員もいれば、性格の悪い職員もいる。けれど、医者が気が付かないような悪意を排除していることに気が付く。 看護師にしても事務系職員にしても、お人好しな医者からみたときに「そんな接遇をしなくても…」と思うことはある。しかし、あれは「弱者のもつ悪意」に敏感なのだと思うようになった。 医者は、医師免許を取得し医者として勤務するようになるまでに、「患者は弱者であり、弱者に寄り添うのが良医である」ということを刷り込まれ続ける。しかし、弱者であることと、悪意を持つことは矛盾しない。「患者は弱者だが、善人ではない」ことに、医者は目を背けるよう刷り込まれている。疾患としての悪意ー虐待,ヒステリー反応,心因性疾患,ミュンヒハウゼン症候群などは、「医師の目からみた鑑別診断としての悪意」なので職業意識として気が付くこともできる。しかし、基本的に医者は患者の言うことを受け止め、患者によりそう医療を理想としている。 開業となれば、医者ー患者間だけの悪意ではなく、職員からの悪意もある。発注した覚えのない物品が納入されたことになっているが見当たらない,隙あれば休憩をとろうとする,などといったものから、詐欺的な行為を働く職員さえもいる。ここで必要なのは、「他人の悪意に気が付く」という能力だろう。 他人から向けられる悪意に鈍感であるならば、開業には向かない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.21 10:37:50
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