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2024.06
2024.05.21
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カテゴリ:カテゴリ未分類
医者の転職が一般的になって、うちの病院でも出入りがかなりある。
来る医者,去る医者と話をすると、「給料は大きな問題じゃない」と感じる。もちろん、収入は多いほど嬉しいけれど、病院が報酬を増やしても税金が増えるだけで、可処分所得はたいして増えない。そして、診療科や年齢では、どこの病院でもそれほど大きな変わりはない。
いまの雇用側である病院の差別化は、就労時間によるところが大きい。週5日勤務から「週4日勤務でも可」というものが増えたが、オンコールなし,当直なし,病棟業務なし,など、拘束時間で差別化を図っている。傾向としては、「あまり働かずに高い収入」をアピールしている。まぁ、それが良いこととは思えない。似非コンサルの言うがままにやっているのだろう。現実には、医者の多くは「自分の価値観にしたがってしっかり働きたい」と考えているのだ。


では、選ぶ側となった医者は、転職する際になにを重視すると失敗しにくいのか。
職場を転々と動くことを厭わないひともいるけれど、家庭のことを考えれば一か所で長く働きたいことが多いのだから、転々と引っ越しはしたくないだろう。居住地に関する事柄ー子供の教育,買い物,公共交通機関などの利便は、それぞれに重視するものが異なると思うので、「病院に下見を兼ねた面接にきたとき」を考えてみる。


「病院までの移動」は、意外と慣れるものらしい。自分は、「移動時間は短くてラク」というのが重要なのだけれど、来る医者,去る医者と話すと、「それは慣れるでしょう」というひとが多い。クルマの運転が嫌ではないというのは普通に聞く。「駐車場がなくて公共交通機関を利用するように指示されたら困るけれど、自分で運転してくる分にはあまり気にならない」と。


では、何を原因に「失敗した」「より良い職場を求めて」と去って逝くのか。
漠然とした答では、「雰囲気」「居心地」「自分が求められているか」ということになる。給料や拘束時間を理由に辞めるというのは少ない。元々、そこに不満があれば就職してこないからだろう。
この漠然としている「居心地」「雰囲気」ーつまりは「気持ちよく働けるか」について、具体的なチェックポイントがあれば病院と医者のミスマッチが防げるのではないか。
病院は、下見や見学にきた医者に「来てもらったら、あとは先生の要望で変えられるところは変えていきます」「先生の希望で、何かあれば変えますので」ということが多い。しかし、そんなことはない。これまでやってきたものを、そんなに簡単に変えない。病院事務が変えるつもりでも、看護部,薬剤部,検査科が「それは無理」といって変えられない。基本的に、下見にきた環境のままで働くことになる。


まず、診察室だ。「どこの病院でもそれほど変わらない」と思って、「まぁ、これまでやってこれてるのだから問題ないだろう」と軽くみて終わることが多い。しかし、ひとによって気になるところはあり、それが少しずつストレスになる。正面玄関に近いか離れているか。医局から近いか離れているか。診察室の扉は広いか狭いか。待合との距離は気にならないか。1診察室と2診察室のあいだは防音がどうか。看護婦はすぐに来れる場所にいるか。水場(手洗い)は近いか。物品はそろっているか。処置する場所と診察室の場所はどうか。
科によっては、「処置は処置室で看護婦がやる」のが普通だったり、「処置は診察室or診察室の近くで医者がやる」のが普通だったりと、「普通」が異なっている。正面玄関から近いほうがやりやすい医者もいれば、奥まった場所がやりやすい人もいる。
診察室の場所が変わることはなかなかないので、「病院のなかの診察室の場所が何処であっても、診察室に入ってしまえばやることは変わらない」と軽視しないほうがいい。


次に医局だ。
勤務時間内では、診察室の次に過ごす時間が多い場所で、リラックスできるほうが良い。しかし、その「リラックスできる環境」がひとによって違う。大部屋で全ての科が混合だったり、内科,外科などの科によって4-5人ほどの小部屋に分かれていたり、もしくは個室があったりと、病院の規模によって違う。部長クラスは個室だが、その他は全て大部屋という病院もある。各個人の机の間隔などの気になる人はストレスになる。
見学で「ここが医局です」と言われたら、「自分が来ることになったらどこになるのか」を確認して、実際に座ってみたほうがいい。休むための医局で休まらないひとは、かなり早期に辞めていく。


まぁ、勤務医でいる限り、カネは稼げば稼ぐほど政府に搾り取られるんだよなぁ。





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最終更新日  2024.05.22 09:59:38
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