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カテゴリ:その他
夢枕獏さんの「風果つる街」の最初の話「銀狐」だけを読みました。他はまだ読んでいません。
その「銀狐」には大道詰将棋が出てきます。 しかしどうも出題されている詰将棋がやたらと手数が長いのです。 1つ目は簡単だったらしい。2つ目が41手詰らしい。「詰め方の21手目で詰んだ」という言い方をしています。 これには不正解の場合に「1手100円」とられる、という事情が関係しているのでしょうがこの表現の仕方にはどうも違和感があります。 大道詰将棋は噂だけで直に見た事はありませんが、1回いくら、と思わせておいて、上の方に小さく「1手」と書いてあって、お客が不正解の後に払おうとした時に初めて1手いくらだったのかを知らされる……そういうものだと認識していましたが、この場合はギャラリーも最初から分かっている様子でした。 3つ目は57手詰でした。 そこで一般人にちょっと毛の生えた客は詰ませられずに断念する。そして真打の真剣師が登場する……という話ですが、最初のカモでも41手詰を解くというのは大したものです。 4つ目は45手詰。あっさり解かれて、強敵の出現に大道棋屋の方がムキになってどんどん難しいのを出して行きます。 5つ目が169手詰、6つ目が213手詰、最後が525手詰でした。 最初は詰めたら千円払うという商売をしていたのが、大道棋屋の方から「1500円だ」「一万円だ」「3万」……と熱くなってエスカレートして行きます。とてもこの道のプロとは思えません。 詰将棋の中身も、持駒桂で最後まで使わず仕舞いの169手、213手の煙詰、盤上の駒が2枚以上減る事がなく詰上がりも初形と同じ駒数の525手。 色々と突っ込み所のある話だと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.05.16 09:03:08
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