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テーマ:おすすめ映画(4019)
カテゴリ:おすすめ映画
サイレント映画です。そして、SF映画です。この映画ができたのが1925年だったと思います。それなのにこのSF映像。このセンス。そしてストーリーも秀逸です。人間の持つ愚かさ、傲慢さが描かれていて、正に普遍のテーマとして描かれています。もちろん今観ても色褪せる事の無い素晴らしい映画です。この素晴らしい想像力の前にただただ圧倒されるばかりでした。当時、もう既にSF映画のデザイン、構成、テーマが既に洗練されたカタチで映画として見事な完成度を持って仕上がっていた事にただただ脱帽です。
この映画に出てくるロボットの美しさは本当に見事で、スターウ○ーズのC-3POは、この映画のロボットのデザインから強く影響を受けていると思われますが、メトロポリスの人造人間と比べると、本当におもちゃとしか思えないほどです。近代都市のデザインももう既にこの映画で確立されていたと言っても過言では無いほどで、高層ビル群のデザイン、そしてその間を通る道路や、宙を飛ぶ車等、あまりにも豊かな想像力は圧倒的です。 ストーリーは、富裕層の地上での生活、貧民層の地下での生活、そして過酷な労働。その中での格差。その苦しみを支えてきたマリアという美女。そしてその格差を生んだ経営者の息子がきっかけで次々と生まれる貧民層の反抗。それを阻止する為に造られたロボットが最終的にもたらしたものとは。 この映画の監督はフリッツラング。オーストリア出身の監督。なぜこのような美術が当時造り上げる事ができたのか本当に不思議です。ものすごい時代感覚の持ち主だと思いました。セットもかなり大掛かりで、かなりお金がかかったと思います。超大作だった事は間違いないでしょう。マリアとアンドロイドを演じたブリギッテ・ヘルムの美貌、細かな気遣いがみられる照明による効果的な演出等もいい感じです。多少の古臭さ、誇張が目につく事もありますが、それを補ってあまりある映画、そしてこの時代にこれだけのSFのセンス溢れるものが創られていた事は見事としか言いようがありません。 DVDフリッツ・ラング コレクション/クリティカル・エディション::メトロポリス 本 フリッツ・ラング 本 LIBRARY iichiko(NO.99) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 23, 2009 12:46:04 AM
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