カテゴリ:酒
「ブログのネタ探しに最近困っていてねー」という話を、あちこちのBARでしているから、最近はバーテンダーの皆さん(もちろん僕がブログをしていることを知ってる人だが)が、「こんなんどうですかー?」といろいろとネタをくれる。ホントに感謝感激!
という訳で、今回は先日訪れた2軒のBAR(大阪&徳島)で教えてもらったモルト・ウイスキーの話題。僕の大好きなモルト、ボウモアがオフィシャルの新製品2種を出した。「ボウモア・エニグマ」(写真左)と「ボウモア16年・ノンチルフィルタード(無濾過)」(写真右下)。 前者「エニグマ」はこの秋発売されたばかりで、シェリー樽熟成がウリ。味わった印象では、これまでボウモア・オフィシャルの、シェリー樽熟成の定番となっていた「ボウモア・ダーケスト」よりも、マイルドで、シェリー香はダーケストよりも強い。でも喉越しはソフトだから飲みやすい。女性向きかもしれない。 色もダーケストよりはやや赤みがかっている。気になる中身だが、噂では12年熟成のものがメインになっているという。こんな新製品を世に出すのは、たぶん世界的なシェリー樽熟成ブームを睨んだオーナーの、日本のS社の戦略かな? ちなみに「エニグマ」とは、スペイン語で「謎」という意味らしい。第二次世界大戦中は、ドイツ軍の暗号機の名だったことでも有名だ。それに関係あるのかどうかは知らないが、このエニグマはドイツの免税店向けに製品化(1リッター瓶のみ)されたという。 ところが、このエニグマのことを教えてくれたバーテンダーは、イタリアに行った帰りにロンドンのヒースロー空港の免税店で買ったと話していたから、「ドイツの免税店オンリー」というのは、若干怪しい。 もう一つの新製品、「16年・ノンチルフィルタード」の方は、先日訪れた徳島のBAR「鴻(kohno)」で初めて頂いた(「エニグマ」と出合った大阪のBAR「C」にも置いていたが…)。オフィシャルだけれど、12年でも17年でもない、「16年」というのが微妙なコンセプトだ。 「無濾過ボトリング」というのも、最近、世界的に流行りになっているが、無濾過という割にはクリアな味わいだったりして、飲んでがっかりすることも多い。このボウモア16年もはっきり言って、無濾過というには若干上品過ぎて僕には物足らなかった。 そう言えば、国産で「無濾過」をウリにしているウイスキーもあるけれど、クリア過ぎてせっかくの無濾過というキャッチフレーズが看板倒れになっているものが多い。「無濾過」というからには、もっと荒々しい、素朴な味わいがほしい(樽由来のオリが入っててもいいじゃないか)。 ボウモアの話に戻れば、今後はどういう方向を目指すのだろうか。オフィシャルのクオリティをさらに高めていってほしいのはもちろんだし、「変化球ラインナップ」を増やしていってくれるのもいい。でも中途半端は嫌いだ。どうせ、商品化するなら「変化球」に徹してほしい。 ところで、この「ボウモア・エニグマ」。日本のボウモア愛好家が簡単に飲めるのか心配だが、ネットで検索すると、通信販売で取り扱っている酒屋さんもあるようで、ひとまず安心。あの手この手で愛好家心理をくすぐるボウモア蒸留所の戦略には目が離せない。 人気ブログランキングへGO!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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