テーマ:カクテル大好き!(496)
カテゴリ:カクテルブック
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マンハッタン・カクテル(Manhattan Cocktail) 小さい調合器に砕き氷を入れ、オレンジ・ビター二注(つぎ)、アンゴスチュラ・ビター二滴、イタリアン・ヴェルモット二分の一ジガー弱、およびブールボン・ウイスキー【注1】二分の一ジガー強を加え、充分にかき混ぜ合わせてカクテル・グラスにこしてうつし、レモン一そぎを押しつまみ、浮かしてすすめます。 マラスキノ・パンチ(Maraschino Punch) ソーダ水呑に、砂糖小匙で一杯を入れ、水二匙を加えて溶かし、次ぎにブランデー一ジガー、アラック【注2】二注、マラスキノ一ポニー、およびレモン半個分の露(つゆ)を搾りこみ、砕き氷を八分目まで入れて充分にかき混ぜ合わせ、季節の果実を浮かし、麦稈をさしてすすめます。 マーチニ・カクテル(Martini Cocktail) 小さい調合器に砕き氷を入れ、オレンジ・ビター二注、オールド・トム・ジン二分の一ジガー弱、およびイタリアン・ヴェルモット【注3】二分の一ジガー強を加え、充分にかき混ぜ合わせてカクテル・グラスに漉してうつし、糖水煮の桜桃一つと、レモンの皮一そぎを押しつまみ、浮かしてすすめます。 マッキンレイ・パンチ(McKinley Punch) 大きいゴブレットに、グルナダン・シロップ【注4】二ジガーと、レモン一個の搾り汁、ウイスキー一ジガーおよび氷の塊二つ三つを入れ、サイフォン・ソーダを九分目まで次ぎ入れ、静かにかき混ぜ合わせてオレンジの輪切一片を浮かし、麦稈をさしてすすめます。 もし、この「マッキンレイ・パンチ」からウイスキーを除けば「グルナダン・パンチ」と呼んですすめられます。 マッルーヒン・カクテル(McLoughin Cocktail) シャンパン・グラスに、クレーム・ド・コギャク【注5】一ジガーを入れ、アンゴスチュラ・ビター一注を加え、レモンの皮一そぎを押しつまんで浮かし、別の瓶のまま充分に冷やしたシャンパンをつぎ入れてすすめます。 メエレエ・ケシ【注6】(M?l? Casis) 利久酒盃に、クレーム・ド・ケシと、コギャクとを交じり合わぬよう静かに半々につぎ入れ、別に氷水をそえてすすめます。 ミカド・カクテル(Mikado Cocktail) これは「J」の項で説明しました「ジャパニーズ・カクテル」の別名です。 ミルク・パンチ(Milk Punch) 大きい調合器に砂糖小匙で一杯を入れ、水少しを加えて溶かし、砕き氷を二分の一位まで入れ、次にコギャク一ジガーと、セント・クロアクス・ラム【注7】一注、及び新しい濃い牛乳をソーダ水呑に九分目位になると思われるだけつぎ入れ、充分に振蕩(しんとう)してソーダ水呑に漉してうつし、ナッツメグ少しをおろしかけ、麦稈をさしてすすめます。 モンタナ・カクテル(Montana Cocktail) 調合器に砕き氷を入れ、アニゼット二注、オレンジ・ビター二注、およびフレンチ・ヴェルモット二分の一ジガーを加え、充分にかき混ぜ合わせてカクテル・グラスに漉してうつし、レモン一そぎを押しつまみ、浮かしてすすめます。 モーニング・カクテル(Morning Cocktail) 調合器に砕き氷を入れ、レッド・キュラサオに注、ガム・シロップ三注、ボカース【注8】またはアンゴスチュラ・ビター二注、アブサント一注、及びブランデーとウイスキー各二分の一ジガーずつを加え、充分にかき混ぜ合わせ、カクテル・グラスに漉しうつしてすすめます。 モーニング・スター(Morning Star) 大きい調合器に砕き氷を入れ、砂糖小匙で一杯、ポート・ワイン一ジガー、スコッチ・ウイスキー一ジガーおよび乳酪(クリーム)五勺(しゃく)【注9】を加え、鶏卵一個を割って落とします。充分に振蕩してソーダ水呑に漉してうつし、冷たいソーダ水を九分目までつぎ入れ、かき混ぜ合わせてすすめます。 ムーレット(ホット)【注10】(Mulled, Hot) 大きい鉢か甕(かめ)に熱湯三合を入れ、砂糖三十匁(もんめ)【注11】を加えて溶かし、レモン六個の搾り汁を加えます。次にポート・ワインまたは好みの酒一壜半をつぎ入れ、文火(とろび)にかけて静かに熱を加えて置きます。 別に鶏卵十二個を別の器に割って落とし、充分にかき立てて泡雪に仕立て、前のパンチの中へ、パンチを急いで、少しのゆるみもなくかく混ぜながら加えて、更に急にしかし静かに、充分にかき混ぜ合わせ、とろりとしたものに仕上げてすすめます。 【注1】「ブールボン・ウイスキー」とはご推察の通り、「バーボン(Bourbon)・ウイスキー」のこと。 【注2】「A」の項の【注9】をご参照。 【注3】現代のマティーニの標準レシピはジンとドライ・ヴェルモットだが、この時代は欧米でもまだイタリアン(スイート)・ヴェルモットを使うレシピが主流で、日本でも同様だったようだ。 【注4】「グルナダン・シロップ」とはご推察の通り、今で言う「グレナディン・シロップ」のこと。 【注5】「クレーム・ド・コギャク」とはコニャック・ベースのリキュールのこと。現在でも何種類かが製造・販売されている。 【注6】メエレエ(M?l?)とはフランス語で「混ざり合った」との意。「メエレエ・ケシ(現代の表記だと「メーレ・カシス」)はフランスの家庭では一般的に飲まれていたカシス・ブランデーのこと。 【注7】「B」<上>の項の【注4】をご参照。 【注8】「ボカース」とは、1828年にドイツ系米国人のジョン(ヨハン)・ボウカーが製造・販売を始めたビターの銘柄「ボウカーズ・ビター」(Boker’s Bitter)のこと。禁酒法時代の1920年代に製造中止となったが、近年、その味わいを再現した製品が再発売されている。 【注9】「一勺(しゃく)」は一合の10分の1で約18ml 従って五勺は約90ml 【注10】「ムーレット」とは、ここでは「ムーレット・ワイン」のことを指す。ワインに甘味やスパイスなどを加えて温めたもの。現代では「マルド・ワイン 」という表記が一般的。 【注11】「一匁(もんめ)」は3.75g 従って三十匁は約113g こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/11/10 07:55:53 PM
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