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カテゴリ:その日の市況
西高東低といえば、日本の気象を指す言葉だ。経済の世界では、本社を大阪に構えてきた会社が東京に移す傾向が長く続いているので東京一極集中に向かう傾向にある。住友銀行や三和銀行の大阪に本店があったところが、メガバンク化に伴い本店が東京に移ってしまったのが代表的。武田薬品の研究所が近く大阪から湘南・藤沢市にJRの駅を作ってまで移すというのもある。経済の世界以外でも、全国高校サッカーが関西から関東に移されていたり、(大阪)朝日放送=ABC=のテレビ番組制作での東京の比重が高くなっていたりと、西高東低なんて言葉ではもはや語れないんじゃないの? という言葉が経済分野を中心に思えてきてしまう。 ※海外から短期免許で騎乗する騎手は除く 昨年暮れの有馬記念を制したダイワスカーレットの馬主は千葉県に本拠を置くパチンコ屋のオーナーだが、ダイワスカーレットの所属は栗東。日本競馬史上最強といっていいディープインパクトも栗東所属だったが、オーナーである金子氏は本業が横浜市に本社を置く図研の社長なので、横浜あたりに住んでいないと筋が通らない。 ダイワスカーレットやディープインパクトが関西所属なのは、最適化と片付けてしまえるのだが、かなり複雑な思いを持たざるを得ません。週刊Gallopの目次にあるコラムによると、美浦では自主的に免許を返上する調教師が出るとか、馬房(馬が住むところ)が埋められない厩舎が急増しているなどの事態が起きているのだとか。調教師には雇い入れている厩務員などへの人事権もなければ、JRAが決めた通りに賃金を支払わなければならない縛りもあるとのことなので、世間一般の企業より経営再建は難しいと記されている。ある程度の競争はなければいけないが、JRAの職員でもある厩務員さんが厩舎閉鎖に伴って余剰人員になることも。思いもよらない問題が、競馬の世界にもあるんですね。 今日の東京株式はほぼ全面高だった。そのこころは、自分が持ちうる情報ではとても説明できない。日経によれば「(昨日公表された)日銀による銀行保有株の買い入れ」「(今日明らかになった)半導体大手・エルピーダメモリによる公的資金の受け入れ観測」が上げ要因とされるが、ちょっと弱い。モーニングスターが記した「朝方からオイルマネーの流入観測や、ヘッジファンドの巻き返しが相場を支え」の方が筋が通る。昨日のNY株式が高く引けたのに連動しただけでは、ちょっと強すぎた形になってしまうからだ。 KDDI、ドコモ、日産の動きを見てしまうと、いかにもMake Priceの匂いがしてしまうんですから。 日経平均 8,038.94 △213.43 今日はあんまり個別の話を書こうって気にはなっていません。 昨日は日立が、今日はパナソニックが大幅赤字の決算発表をしているが、事前に情報がリークされていたので、取り立ててサプライズはありませんでした。 大塚商会が08年12月決算で前年度比23.8%、09年度の予想は40.9%、純利益が減少することが昨日発表されて、ストップ安(3640▼500)で引けた形だった。しかし、周囲の状況を見れば驚くに値しない事になってしまう。NEC(1/30に決算発表)の決算説明資料を1/30に見たが、その内容に合致する形だからだ。NEC決算資料(多分PowerPointで作られたもの)の一部にあった法人向けコンピュータ関係の箇所を見ると、官公庁、通信事業者、流通業などの売り上げは08/3期に比べて09/3期はいい感じである反面、中堅・中小企業への売り上げはマイナスであることが記されていた。要するに、大企業の方が不況の影響が及ぶ時期が遅いという事。個人向けの比重が高いPCはかなり酷い状況である事が記されていた。 大塚商会の主たる取引先は中堅・中小企業だ。官公庁や各種インフラ系事業者(電力・ガス・通信・鉄道など)と比べて安定性があるはずもない。そうは言っても、日立・パナソニック・NEC・東芝・ソニー・・・とコンピュータを作っているところが軒並み赤字に転落する事態と比べれば全然マシです。 周辺状況を調べておけば、インサイダー情報がなくても慌てるもんじゃないなっとことを肝に銘じて、今日のカキコを終わりとします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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