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テーマ:暮らしを楽しむ(384390)
カテゴリ:短編
意気揚々とドアを開けると、薄暗く濡れたアスファルトの匂いがする。雨である。
天気予報を見る習慣大人になるまでに得られなかった私は、予知できたはずの雨にひどく落胆した。 雨は好きでない。 梅雨の雷雨真っ只中に産まれた私である。雷雨は非常に愉快で激しければ激しい程歓迎しているのだが、どういう訳かしとしと降る雨は嫌いなのだ。 そんなことを思いながら車に飛び乗る。 たった3秒の距離でさえ億劫になる雨。 水捌けの悪いワイパーで視界を割りながら、ゆっくりと進んでいく。 こんな雨の日は、本を読むに尽きる。 それほど美味しい訳でもないが居心地のいいカフェを目指す。 それが私の休日の始まりだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.04.29 19:06:26
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