"Royal Household" Blended Scotch Whisky
「Royal Household」は世界中で日本だけに市販が許されたスコッチウィスキー。それは英国王室と皇室の特別な関係ゆえに。 英国でも飲めるのは宮殿内を除くと、スコットランドの離島の王族が訪れるホテルバーだけ。こうして普通に街のBarで飲めるのも日本ならではです。シルクのようなスムースさで、「綺麗」という言葉がピッタリの透明感。「焦げ臭い」「オヤジっぽい」とふだんウィスキーを敬遠気味の人も飲みやすいと思う。逆に、シングルモルトを飲み慣れた人、とりわけアイラ系などを好きな人にとっては物足りなさも感じるのでは。同じウィスキーでも目指すものが違うから当然なのでしょう。「THE」の定冠詞が付いたロイヤルハウスホールドは20年ほど前に終売になっているから、こちらは今だと1本20万円前後で売られている模様。THEの無いこちらは、1本3万円弱くらいが実勢価格のようですから、それでもバーで飲めば結構いいお値段の1杯になります。実はこの時、日本初のシングルモルトといわれる「軽井沢17年」を飲むのも目的だったのですが、こちらは「先日ちょうど無くなったところ」と残念な告知。しばらくしたら、女性バーテンダーさんがメモ書きの紙切れを持ってきて、「こちらのお店だったら置いてあるようです」と他所のお店の名前を教えてくれる。私がビックリして「なんで?今調べたの?」と聞いたら、「あちらのお客様が最近行かれて飲まれたようです」と、カウンターの一番端に陣取った白髪の紳士を紹介してくれる。私が「それはありがとうございました!」と御礼を言うと、「いや、この間まだ残っていたから、あるでしょう」とさらりとおっしゃった。ダンディな紳士と洋酒バーのカウンターの組み合わせ、決まりますねえ!