ププププーさんのゲームブック日誌

夕闇通り探検隊は、トワイライトシンドロームやムーンライトシンドロームの
流れを汲んでいる、ホラーモノのアドベンチャーゲームです。
複数の個性の違ったキャラクター達が、いかにもな怪奇現象に遭遇し、
事件の解決や伏線のために行動するというものです。

システム的には、リアルタイムの横スクロールアドベンチャーであり
時間が一方的に流れていってしまいます。
舞台となるのは陽見市全般であり、これが通り一つ一つ設定されており細かい。
しかも、活動できるのは基本的に学校が終了しての放課後です。
段々夕暮れになっていく町を背に、奇妙な連中との遭遇を図ります。
しかも、一日は六時過ぎに自動的に終了になってしまいます。
更に悪いことに、１つのイベントをクリアするためにあちこち移動する必要が。
早い話、「お使い」が日常化している状態なんですね。
このため、毎日「情報を集め」「何処に行くか決定し」「速やかに通りを移動し」
「目的地でのイベントをこなす」という毎日に追われてしまいます。
そう、このゲームはイベントに継ぐイベント、とてもでないですが
忙しくてたまりません。ゆっくり景色を楽しむとか散歩を楽しむとかもってのほか。

システム的な問題点として、「本クリア」のためのフラグがややこしすぎるのがあります。
何処に行って何をするか…これを考えると、最終的には余裕が余りないのです。
ぶらぶらして、時間を紛らわせたり、その日は引きこもったり…はほぼ無理。
しかも、イベントを起こすのが中々曲者なのですね。
情報を二重三重に集める必要があったり、意外すぎるところから情報があったりと
攻略本なしのプレイですと、殆ど何も起こらずに最後まで行ってしまうかも。
その場合は、のんびりとした日常が途中までは待っていることでしょう(…途中まで)。

冒険できる期日は百日。しかも、恐ろしいことに主人公達の日常にも
それぞれに大きすぎる影が忍び寄ろうとしています。
この辺り、話すと長くなりますが中々興味深いイベントで、多人数主人公の面白さや
陽見市の裏の姿なども垣間見えてきて中々プレイし甲斐があります。
特に、クルミの顛末は一寸怖くなります。
ただ、個人で遊んだ感想はフラグの立て方とクリアするための遊びのなさに一寸うんざり。
もっとのんびり遊んでいきたいなぁと思ったりしました。
なお、物語的には、トワイライトシンドロームとは関係は無さそうです。
無論、ムーンライトの方とも…です。