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PPK手帳 2024

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2009.06.15
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カテゴリ:日記
6月12日はボレロ歌手アルバーソ・チカさんの命日。あれから6年経ちました。
彼の自作の曲を聴きながらアルバムを整理しています。
最後のステージになった兵庫県三木市森林公園の「第7回フォルクローレ音楽祭」、入院先の病院のロビーで歌うチカちゃんの姿、そして「国東半島全部を歌って巡礼しましょうよ」と語っていた柔和な顔と久しぶりに会いました。

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チカさんを知ったのは阪神大地震の翌年。かれは宝塚で理美容店を営んでいましたが、地震で半壊した店の再建が不可とわかるとハサミをギターに持ちかえました。若い頃からトリオ・ロス・パンチョスに傾倒し、音楽の勉強と演奏活動を続けていたので切り替えができたのです。そして、食べるためにレストランや街角で歌いました。皿洗いのアルバイトもしました。

そんなときでした。エキゾチックな風貌と真紅のポンチョがよく似合い、甘い声に惹かれて異業種交流会やイベントへの縁をつなぎました。故郷での囲炉裏コンサートからスタートした歌の巡礼の地は、学校や公民館、健老施設にひろがってゆきました。かれの雰囲気に魅力を感ずる人たちが支えてくれたのです。しかし、からだの中では癌が進行していました。

自作の叙情歌『夢の旅人』の一部です。

あー 夏の緑の あー さわやかな
地に根ざし生きる 豊かなる大地
夢にまでも想い続けた パインの甘き香りにも似て
轍の続く細い道に 今日も種まく君の姿

あー 丘の木漏れ日 あー おだやかな
揺れ動く君の 黒髪なでるしぐさ
夢にまでも 想い続けた
空遠く ちぎれ行く雲に似て
牛車に揺られながら 君は軽く手を振り 家路につく

想い出を辿りながら 幼き頃に出会った人に似て
夢よ もう一度と問えば 聞こえるものは風の音


先月の帰省で、かれの消息を尋ねる人がいました。
「あーんし(あの人)は、ゲンキにしちょるかい。忙しくてこれんのかな」

本名、二井内親善、享年53歳。今頃は「来年は還暦入り。たっぷり歌ってお祝いをしましょう。アミーゴ」とあごひげをなぜながらにこにこ笑っていることでしよう。

13日は千里中央の公民館で「老いじたく~エンディングノート」の勉強会、そして月末28日の日曜はスーさんの「生前葬」をにぎやかに行う予定です。






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最終更新日  2009.06.15 20:43:22


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