393489 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

pretty物欲

pretty物欲

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
January 31, 2009
XML
カテゴリ:カメラ
街で、「カシャ!」
無骨に響く、人工的なシャッター音。
最近、よく日常のシーンで、耳にする音。

デジカメがここまで普及した理由のひとつに、
「気軽に撮影できる」
があると思う。
いや、それが理由のすべてだと思う。

フィルム代、現像代が、いちいちかからない。
もし撮影に失敗しても、delete操作で消せる。
残り撮影可能枚数を気にしなくてすむ。
唯一気にするのは、電池残量くらい。

だから、とりあえず撮っておこう。
失敗しても、あとで消せばいいし。
もしかしたら、このシャッターが
偶然な傑作を生むかもしれないし。
何か予想しないものが写っているのを
発見できるかもしれないし。

デジカメの撮影者の心理なんて、
そんな程度である。
ボクにはよくわかる。
ここ10年ほど、デジカメユーザーだったから。

最近、昔のフィルムスキャンをしている。
銀塩フィルムを、機器を揃えてデジタル化しているのだ。
その目的は、
経年劣化するまえにデジタルデータ化して保存するためと、
ちょっとした懐古趣味から。

その銀塩ネガをスキャンした画像が、
映像品質のよくないPCの液晶モニタに並ぶわけだけど。
昔ボクが撮った銀塩写真には、
少々驚かされることがあった。
一枚一枚に「意図」と「力強さ」が感じられたのだ。

銀塩写真は、
1回1回のシャッターに、カネがかかる。
だから、むやみにシャッターを切れなかった。
昔からケチなボクは、
フィルムを湯水のように使うことができなかった。

一つのシーンを撮るにも、
歩き回ったり、じっと待ってみたり、
何らかの努力があった。
そして、ときには、
思うような写真にならないだろうと諦め、
シャッターを切らずにその場を立ち去ったりもした。

デジカメの今とは、
撮れる写真の質が違うわけである。
表現が正しいかわからないが、
ボクの色の「濃い写真」だけが
フィルムに焼き付けられている。

ボクは、これこそが
写真趣味なのだと思った。
未来のボクを唸らせた、過去のボクの撮った写真。


そして、いまのボクの写真は
ただの生活記録に過ぎない。
きっと今のボクの写真は、
未来のボクを感動させられないに違いない。
そんな写真では、今のボクさえ感動させられない。

最近写真が楽しくなくなっていた。
昔のワクワク感がなくなっていた。
その理由は、写真が趣味(hobby)ではなく、
ただの道具(tool)になったからなのである。

ボクは、反省した。
そして、とりあえずしばらくの間、
銀塩をやろうと思っている。

今、物持ちのいいボクの手元には、
幸いにも多くの銀塩カメラが残っている。
これからは、いくつかを、紹介しながら。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  January 31, 2009 10:43:31 PM
[カメラ] カテゴリの最新記事


PR

プロフィール

ferixじゃり

ferixじゃり

カレンダー

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.