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テーマ:~広島東洋CARP~(4355)
カテゴリ:つれづれ
明日は我が身か幻か。よそ様のことではあるが,ある意味とんでもないニュースが飛び込んできた。
オリックスと契約合意したはずのジェレミー・パウエルが,ホークスと契約したという。 これまでには考えられないことだが,現実に起きた。その真相はこうだったようだ。 オリックス、連盟に異議申し立て=パウエル問題で-ソフトバンク側は正当性主張(2008/01/29,時事通信社) オリックス球団にはかわいそうだが(いや,あの球団の正統性と球界破滅へのシナリオを描いたA級戦犯宮内義彦だけは絶対に認めないが),残念ながらフロントの手抜かりであるとしか言いようがない。合意を発表してしまえばそれで勝負ありと勝手に勘違いしたのだろう。まあ,それまではそうだった。日本社会の理屈(いや,ヨーロッパ諸国の法体系はだいたいそうだと思うが)であれば,先約を理由もなく破談にするなどというのは最も信義に悖る行為だとみんな思っていたから。 しかし,カール・マルクス先生が喝破したとおり果てしなき欲望こそその活力の源泉であることを現在国際経済で存分に見せつけている資本主義のパワーは,そんなものすら超える。もうみんな忘れたかもしれないが,今カープにアレックス・オチョアが在籍しているのはなぜか。ドラゴンズがケビン・ミラーとの契約に合意しながら,レッドソックスがまさに横紙破りのやり方で強引に奪い取った,その代償でドラゴンズに入団したのがそもそものきっかけだ(経緯を思い出したい方はこちらから)。ホークスは,粛々とその先例に従っただけだ。紳士協定違反や脱法行為は違法であると認定されるまですべて正当化されるというのが資本主義,特に現代の投機家的資本主義(註・私の造語です。経済学の本のどこにも載ってないという指摘は受け付けません)の掟なのだ。それを非難する方が間違いなのだ。 親会社が替わってから,ホークスは無節操な金のばらまきはしなくなったと思っていたが,さすがは現代資本主義の申し子孫正義がオーナーであるだけのことはある。まさに球界のハゲタカファンドとの称号を捧げることとしたい。 さて,この問題は決して対岸の火事ではない。セントラルリーグには,東と西に,他球団の選手の代理人と共謀して法外な要求をさせ,手を引かせたあとに強奪する,そのくせ自分の探してくる外国人選手は7番打者も荷が重い野手とか真ん中のまっすぐも投げられない若き秘密兵器とか3億円投資して残ったのがボークの記録とか安定性はあるが完投能力どころか5回投げるのがやっとのピッチャーとか,そういう死屍累々を積み上げてきたチームが一つずつある。しかも,そのうちの一つは唯一頼れる外国人ピッチャーがまるで別人のように体がしぼんでしまう危険性もあるらしい。そういうチームが,今回の孫正義的仁義なきキャピタリズムに乗っかかったらどうなるか。本当に,外国人選手の契約は統一契約書にサインさせるかドミニカのアカデミーに代理人ごと軟禁するまで発表できなくなる時代が,本当に来るかもしれない。 オリックスは連盟に異議を申し立てるようだが,完全に機能停止した日本プロ野球コミッションは動かないだろう。当事者能力を失ったゴロ寝,もとい根来君が動いてくれるはずがない。万一動こうとしたら星野仙一に恫喝されるのがオチだ。情けないが,そう思う。 決して人ごとではない。 BlogPeople ↑ポチッと,クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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