|
テーマ:暮らしを楽しむ(385317)
カテゴリ:今日もいい日だ
男ってのは、大体そういうものだと思うのですが、私は自分の持っている服の中で好きなものとそうでもないものがあって、気がつくと好きなものばっかり着ているということがあります。「そうでもないもの」だって、それを買った時には「いい」と思って買ったはずなんですが、買った後でどこかしら気に入らない部分が出てきちゃうんですな。 それで、大学に着ていくスーツに関しても「お気に入り」と「そうでもない」ものに分かれるわけですよ。「お気に入り」の方は随分頻繁に着るのに、「そうでもない」ものの出番はなかなか回ってこなかったりする。 で、私のワードローブの中に一着、秋・冬もののスーツなんですが、もう10年くらい「お気に入り」として愛用しているものがあるんです。それだけ長い間着ているのに全然痛みもないし、まだまだ着られそうなんですけどね。 でも、最近、そのスーツを着ていると、何だかこう、落ち着かないような、違和感のようなものを感じるようになってきたんです。 で、何でだろう、何でだろうと思っていたんですけど、ようやくその原因が分かりました。 スーツとしての「型」が、さすがに古くなってきたんです。 男物の服なんて、結局、すべてが定番みたいなものですから、ファッションとして「型」が古びるということは、女物ほど激しくはありません。ましてや「スーツ」なんてのは、そうそう時代後れになるもんでもないでしょう。しかし、それでもやっぱりスーツにも多少は流行があるわけで、その流行の変化に私の愛用のスーツは取り残されていったんですな・・・。 どういうところにそれを感じるかというと、「肩のあたりの裁ち方」ですね。それから「ズボンの太さ」。 私のその愛用のスーツは、まだバブル経済の名残りのある頃のものなので、ほんの少しだけ肩パッドを入れて肩幅をわざと広めに作ってあるんです。それからズボンも腿のあたりがやや太めに作られている。典型的なバブルスーツですね。なんかちょっと、昔のホストみたい・・・。 だもので、さすがに流行に疎い私でも、そのあたりの不自然なスーツの裁ち方に違和感を覚えるようになってきたわけですよ。特に最近作ったスーツが今風に細身に作られているので、その新しいスーツを着た翌日に10年選手の愛用スーツを着たりすると、「アレ?」と思うわけ。 うーん、さすがにこのスーツも寿命かなぁ・・・。 でも、ですね。このスーツには想い出がありまして。私が今勤めている大学に勤め始めて最初に教えた教え子たちが卒業した時、その中の一人が男性衣料品の会社に就職したんです。で、そいつの社内成績を上げてやろうと思い、彼と同じ学年の教え子二人を引き連れ、岐阜県多治見市にあったそいつの店まではるばるドライブして行って一着買ってやった、そのスーツなんです。私が試着室で色々なスーツを試着する度に、三人の教え子たちが頭を寄せて、「先生に似合いますね」とか「イマイチですかね」などと見立ててくれ、そうやって選び出したスーツなんですな。 ま、私も気に入ってこの10年というものさんざん着たスーツなので、もう完全に元は取りました。けれど、上に述べたような想い出があるので、「古くなったから、捨てる」というわけには行きませんなあ。たとえタンスの肥やしになろうとも、当分の間は取っておくつもりです。私はモノに執着する質なのでね。 それに・・・いつの日か再び「肩幅の広いスーツ」が流行する時が来るかも知れませんからね。ジーンズだって、昔流行った「パンタロン」が「ブーツカット」と名前を変えて再流行したじゃないですか。そして今、かつての「スリムジーンズ」が「スキニージーンズ」として復活しつつあるでしょ? 温故知新、温故知新。私の愛用のスーツだって、もう一度「流行の先端」となる日が来ないとは、誰にも言えませんよ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[今日もいい日だ] カテゴリの最新記事
|
|