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カテゴリ:教授はつらいよ
今シーズンはテレビ・ドラマが豊作だったようですね。『華麗なる一族』とか『ハケンの品格』とか『ヒミツの花園』とか。 ま、私はどれも見ていなかったのですが、『ハケンの品格』については家内から毎回粗筋を聞いて爆笑していました。篠原涼子と大泉洋、なかなか名演だったんですって? で、聞くところによると、哲学者の鶴見俊輔氏も初回から欠かさず見ておられたそうですが、それだけ考えさせるところのあるドラマだったのでしょう。タイトルからして、なかなか穿ってますしね。そんなに面白いのなら、私も見ればよかった・・・。 しかし、このドラマが扱っている様々な問題の中で、特に篠原演ずる「大前さん」の資格フェチぶりには、私もかなり共感するところがありますね。 ま、正社員と違って、頼るところのない派遣社員としては、可能な限り資格をとり、スキルアップして、できるだけ高く自分を売り込むことが非常に重要になってくるのでしょうが、翻って自分のことを考えると、逆にいかに自分に「資格」がないか、ということに愕然としてしまいます。 実際、「教授職」なんてものは、厳密に言えば「資格」でもなんでもないんですから。 例えば小・中・高校の先生、あれは「教員免状」という立派な「資格」があってやっているんです。でも、大学の先生にはその種の「教員免状」なんてないですからね。優秀であれば、小学卒だろうが中学卒だろうが、大学の先生になれます。 逆に言うと、大学の先生が大学を辞めたら、ほんとに無資格のただの人ですわ。ま、医学部の先生は医師国家資格があるから別でしょうが。 でも、そう考えると、そら恐ろしくなってきますなあ。仮に私が大学をクビになった場合、職安に行って何をアピールすればいいんだろう。 1「文章、割とうまいです」 2「大相撲のこと、詳しいです」 3「車の運転、好きです」 4「本は割と読む方です」 ・・・・ ダメだ、ダメだ、こんなんじゃ! で、これらの「長所」に続いて「夜型なので朝早いのは苦手です」「体力はありません」「風邪ひき易いです」「見かけの割に歳くってます」といった「短所」がズラズラ続くのですからね。これじゃ絶対再就職は見込めません。 ね。教授でござい、なんていうとちょっと世間体はいいようですが、薄い板一枚下は奈落の底ですよ。 ワタクシも、大前さんのように資格が欲しいっ! って気になってきますわ。 じゃ、何の資格とりますか・・・。 まずはバイクと大型免許かな。いざとなれば佐川急便ってことで。それから出版関係に勤められるよう、「CAD」技術を含めたコンピュータ関係の資格も欲しい。あと、調理師免許。これは趣味と実益を兼ねて。「カラー・コーディネイター」なんかも、とりあえず、ね。それと、健康増進も視野に入れて合気道初段。あ、そうそう外国語方面もスキルアップしておきますか。でも今どき英語だけではアレなので、もう一つ、イタリア語かポルトガル語あたりをチョイス。 ま、差し当たってはこんなところかな~。 でも、私だけでなく、『ハケンの品格』見て資格取得に走った人、走ろうと考えた人、多いんでしょうね。そういう意味でも、なかなか見どころのあるドラマだったのだと思います。再放送があったら、絶対に見ーようっと! さて、今日の私ですが、今日は割と勤勉に論文を書き、とりあえず一本、脱稿しました。昨年4月に某学会でシンポジウムの講師を務めた時の原稿を、論文の体裁に書き直したんですけどね。出来は・・・ま、普通かな・・・。パリッパリの新作ではないので、今一つ充実感が薄いですけど、それでもこれが活字になれば、それなりに満足感が出てくるだろうと思います。 とはいえ、一難去ってまた一難。今度は、某雑誌に載せる原稿書かなきゃ。大前さんと違ってロクな資格がないワタクシとしては、少しでも沢山文章書いて、業績を稼いで、大学をクビにならないようにしないとなりませんのでネ。 さ、もういっちょ、頑張りますか! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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