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カテゴリ:わけ分からん
気に入った靴を休ませることなく履き続けてしまうのは、多分、私の悪いクセなんでしょうが、その結果、靴をダメにしてしまうペースも早いような気がします。 実は先日も愛用していた革靴が壊れてしまったんです。靴の内側の側面を靴底に縫い合わせている糸が切れてしまい、そこがバカッと口を開いてしまいまして。タ○オキ○チの靴だったのですが。 しかし、いくらハード・ローテーションで使ったとはいえ、この靴、買ってからまだ1年くらいしか経っていませんからねえ。それに壊れたとはいえ、横の部分の口が開いただけですから、そこを修理すればまだ十分履けそうです。資「源」節約の上からも、また資「金」節約の上からも、ここは一つ、修理してもう少し使おうではありませんか。 そう思った私は、今日、靴の修理屋さんのところにこの靴を持参したのですが・・・ その修理屋さん、壊れた靴をひと目見るなり、「あ、これはうちでは修理できませんねえ。メーカーさんに問い合わせていただけますか」ですと。ン? そんな重症なの、私の靴ちゃん。 しかし、ここは修理屋さんとはいえ、フランチャイズのお店。簡単な修理しかできないのでしょう。きっと個人で経営している職人さんの手にかかれば、直せないということはありますまい。 ということで、次にもう少し職人さんっぽい人のいる修理屋さんのところに持って行ったのですが、なんと、ここでも先程とまったく同じことを言われてしまいました。要するに、修理はできない、と。 私が悲しそうな顔をしたせいでしょうか、2軒目の修理屋さんの職人さんは、修理ができない理由を教えてくれたのですが、その人曰く、靴の側面の革が内側に回り込むようにして靴底に縫い合わせてあるのであれば、直すのは簡単なんですって。ところが、私が持って行った靴のように、側面の革が外側に開くようにして靴底と縫い合わせてある場合、これは縫ってある糸がほつれたらもうおしまいなのだそうです。なんだか、逆のようですけどね。外側で縫ってある方が、縫い目が外に出ているのだから、直し易いような気がしますが、そういうことではないらしい。 とにかく、そういう技術的な問題があるので、修理はできないと、まあそういうことなんですな。 いや~。そうなんだ。じゃ、結局、この靴はもう捨てるしかないんだ・・・。決して安い靴ではなかったんだけどなあ・・・。 しかしね、どうなんでしょうか。「こういう風に作ったら、修理はきかない」というのは、もちろん靴メーカーとしては知っているんでしょう? 知らないはずはないでしょうし、本当に知らなかったら靴のメーカーとしてそもそも失格です。 で、知っていながら、そういう風に作るというのは、いかがなものか・・・。 ヨーロッパあたりでは、貴族ですら、愛用の靴を町の修理屋に出して長く履き続けるというではないですか。愛着のあるものを、修理しながら長く使う。それが当たり前の社会なんでしょ? そういうのに比べると、どうも我が国の靴は、あまり良心的に作られていないような気がしますぞ! ま、靴だけでなく、どうも現代の日本製品なるものは、まだ「修理」ということまで考えて作っていないようなところがありますね、全般的に。戦後日本は、なんでもかんでも「スクラップ&ビルド」だからなあ。 それに慣れてしまった我々日本人も悪いのですが。我々自身が、古くなったものをじゃんじゃん捨てて、新しいものに替えようとするから、メーカーもそのつもりになって、修理のきかないものを作って恥じないようになっちゃったのでしょうな。いかん、いかん。 ま、それはとにかく、目の前の現実問題として、まだ新しいとさえ言える愛用の靴をみすみすゴミ箱に捨てなければならない私としては、「なんだかなあ・・・」という気がして仕方がないのでございます。もう、わけ分からん! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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