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カテゴリ:教授はつらいよ
我が勤務大学、あまり自慢のネタがないんですが、一つ自慢できることがあるとすると、英語の入試問題の評判がいいということ。某大手予備校が毎年出す「優れた入試問題ランキング」で常に上位をとっているのですが、最新号ではついに全国一の座に輝きました。パチパチパチ。 で、他に自慢できることがないのだから、少しは入試問題を作成している英語科の努力を評価しろというわけで、先日、学長のところに詰め寄りに行ったんですが、その時学長に何と言われたと思います? 「そんな上等な入試問題が作れるくらいなら、もっと普段の授業を改善しろ」ですって! く~っ! 言ってくれるよねぇ。少しはお褒めの言葉でも聞けるのかと思ったら、そう来るわけですか・・・。 さて、そんな学長をはじめ、大学の首脳陣が英語科に期待することは何かと申しますと、本学で1年生に課しているTOEICテストの成績を上げよ、ということであります。TOEICテストは世界共通の客観テストですから、これのテスト成績は、数字として非常に説得力がある。で、大学としてはこの数字が欲しいわけですね。「ほら、うちの大学で勉強するとTOEICの成績がこんなに上がりますよ」と言いたいわけですよ、大学評価機構と受験生に向かってね。 かくして、少なくとも1年生のうちはTOIEC対策の授業をやれ、という圧力が上から掛かってくるのでありまして、仕方ない、じゃ、やるか、というわけで私なんぞも1年生向けの英語の授業ではTOEIC対策の授業をやっているのであります。 が・・・。 これが難しいんだ。だってTOEIC対策の授業というのは、結局、模擬テスト的なものを数やらせることになるでしょう? 市販されているTOEIC用の教科書って、すべてそういう編集になってますしね。 でもね、これをやるとすると、結局、我々教員がやる仕事というのは、CDのプレイ・ボタンを押して問題の音声を流すことと、最終的な答え合わせをすること、これしかなくなっちゃうんです。だから授業をやっていても、我ながら「こんなの自習すれば済むことだよな・・・。別に一斉授業でやることじゃないよな・・・」という自責の念が湧いてきて、いささか困ってしまう。 で、他の人はどういう授業をやっているのだろうと思って学内・学外を問わず、色々と聞き回っているのですが、困っているのは私だけではないようで、たいてい「そうなんだよね~、あれ、手持ち無沙汰だよね~」という答えしか返ってきません。ま、同業者同士互いに同情しあって気分は楽になりますけど、建設的ではないし・・・。 どうすりゃいいんですかね、まったく。 で、考えた挙げ句、自分でもっと積極的に「こうすればTOEICのスコアが上る」という勉強法でも考えて、自分なりの教科書でも作っちまったらどうだろうと。攻めの姿勢で行こうというわけ。前に作った『英語の裏ワザ』の第二弾、『TOEICの裏ワザ』ですな。 なーんて。そんなことに熱中すると、また自分本来の仕事が進まなくなるんだよな・・・。でも、この状況、マジでなんとかしないといかんなあと思ってはいるんです。 はーい、全国の大学英語科のスタッフ~! TOEICのスコアアップにつながる一斉授業のアイディアなりノウハウなり、あったら共有して下さ~い! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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