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釈迦楽

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February 23, 2011
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カテゴリ:教授の映画談義

 ベン・アフレック監督・主演の映画『ザ・タウン』を観てきました。以下、ネタばれ注意です。

 ベン・アフレック演じるダグは、犯罪率の高さで悪名高いボストンのチャールズタウンで生まれ育つのですが、学生時代はアイスホッケーの選手として将来を嘱望されたものの、プロ・リーグでは活躍できず、荒れた生活をするように。そして父親が銀行強盗だったこともあって結局は悪の道に入ってしまい、悪の大元締めたるファーギーの手下となって、幼馴染のジェムらと4人のチームを組んで、銀行強盗などの犯罪に明け暮れる日々を過ごしているんですな。

 ところが、ある銀行を襲撃して現金を奪った際、ちょっとした手違いから銀行の支店長だったクレアという女性を人質に取らざるを得ないことになってしまうんですな。で、都合の悪いことに、このクレアがダグたちと同じくチャールズタウンの住人だということが判明する。となると、彼女がダグたちと町で顔を合わせることもあり得るわけですから、彼女がダグたち銀行襲撃犯4人の特徴をどこまで把握しているか、調べざるを得ないことになります。

 で、ダグはそれとなく彼女に近づき、まんまと友人になるのですが、次第に彼女の人柄に惹かれていく。そして、この「タウン」で犯罪に明け暮れる日々にも飽き飽きしていたダグは、彼女と一緒にどこか遠くに行って、人生をやり直したいという気にもなってくる。

 しかし、ダグの一番の親友であるジェムは、ダグの心境の変化に敏感に気付くんですな。で、一番の親友であるダグが、次第に自分とは別な世界に足を踏み入れようとしていることがどうしようもなく寂しく、またそのことに嫉妬もするわけ。そして、自分が刑務所で9年も過ごしたのは、ダグを襲いに来た男を逆に待ち伏せして殺したからだ、というようなことも持ち出し、何とかダグをチームにとどめようとするんです。

 そして、ジェムが話したためか、ダグがチームを抜けたいと思っていることは大元締めのファーギーの耳にも入ってしまうんですな。ファーギーは、かつてダグの父親のボスでもあり、ダグの父親が独立したいと言い出した時も、それを阻止するためにダグの母親を薬漬けにし、自殺に追いやったことがあったのですが、そのことを持ち出しつつ、もしダグがチームを抜けるなら、お前の母親を殺したように恋人のクレアを殺す、という脅しをかけてくる。そこで仕方なくダグは次の仕事、フェンウェイ球場でのレッドソックス戦の売上げをごっそり奪う計画に参画させられてしまう。

 で、ダグは仕方なく、いつもの4人のチームでこの計画を遂行するのですが、ダグの元彼女が、クレアへの嫉妬のあまり、FBIにこの計画を通報したことから、ダグたちは逃走の途中でFBIに包囲されてしまう。銃撃戦となり、決死の脱出を試みるのですが、4人のうち一人は撃たれ、もう一人も突破の途中で車が衝突して死に、ジェムも無謀な銃撃の果てに撃ち殺されてしまう。たった一人逃走に成功したダグは、その足で大元締めファーギーの元を訪れ、母の仇で彼と彼のボディーガードを射殺。

 結局、思いがけない形で自分の過去をすべて清算することになったダグは、クレアを連れての逃避行を試みるのですが、既にクレアはFBIの手中にあり、ダグ逮捕に協力せざるを得ない立場に。ダグが監視しているとも知らず、ダグを誘い出せといういうFBIの要求通り、クレアはダグを自分の家に誘い出すんですな。彼女が自分を裏切ったと知ったダグは、それも仕方ないこととあきらめつつ、絶望します。

 しかし、最後の最後で、微妙な言い方でではあるものの、クレアはダグに「家に来たら危険なことが待っている」ということを伝えるんです。ダグはそこで少しだけ救われる。

 そしてダグはクレアのことをあきらめ、彼女を残して、一人どこか別な場所で新しい人生を始めることにするんですな。ただ、彼女に色々迷惑をかけたことをわびる意味もあって、奪ったお金の一部をクレアに捧げるんです。そしてクレアはそれを私することなく、チャールズタウンのさびれてしまったスポーツセンターに寄付し、かつてダグが青春を捧げたスケートリンクの復興を図る。それこそが、この「タウン」に生まれ育ったダグの望むものであろうと信じて。

  
 ・・・というような話です。

 で、この映画に対する私の評価点は・・・

 「83点」でーす。高評価出ました!

 まあね、ダグみたいないい人が、そもそも悪の道に進むか? というファンダメンタルな疑問はあるものの、父親からして銀行強盗、幼馴染もみーんなワル、という環境の中で育った彼が、そのDNAにしみ込んだ「タウン」の生活にどうしようもなく縛られつつ、しかしクレアという女性との出会いを通じ、何とか現状のこの生活を抜けだしたいという希望を持ち、その二つの間で葛藤するというストーリーは、なかなか説得力があります。

 別に悪の道に限らず、人は誰だって現状の生活から抜け出せないもんでしょ? 今、サラリーマンやっている人は、自分にはもっと別な可能性があるんじゃないかと思っても、妻子ある身、ローンある身で、思い切った転身なんか出来ないのが普通じゃないですか。ダグの悩みだってそれを同じだと思えば、これは単に「強盗のストーリー」ではなく、普遍的な人間のストーリーだと言ってもいいわけですよ。

 ま、そんなところも色々考えさせられるということもありまして、観て損はない映画かな、と。

 それから、これは個人的なことですが、昨年9月、ボストンの町に3週間ほど滞在し、ボストンの町の雰囲気というものに多少なりとも親しんだ経験を持つ私としては、映画の中に横溢するボストンの街並みへの懐かしさというものも、この高得点にちょとは貢献して居るかもしれません。やっぱりちょっとでも知っている町の話だと、自然と愛着が湧くものでありましてね。

 ということで、ベン・アフレックの監督作『ザ・タウン』、教授のおすすめ!です。そろそろ公開も終盤ですから、まだ観てない方はお早めに!





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Last updated  February 23, 2011 02:48:22 PM
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ケンケン@ Re:想像ふくらむ、理想のアメリカ短編小説集(06/26) 先生と同業の末席にいるものですが、 その…
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