|
テーマ:本日のお勧め(383832)
カテゴリ:今日もいい日だ
今、名古屋はいい美術展が目白押しでありまして、名古屋市美術館では「没後120年 ゴッホ展」が開催中ですし、岡崎市美術博物館では「ビートルズとその時代」展をやっている。そしてこの土曜日からは(これは三重県ですが・・・)パラミタミュージアムで「ルーシー・リー展」が始まるのですから、もう、どこから足を運べばよいやら。 しかし、私にはこれらよりもさらに興味がある展覧会がありまして、今日はそこに行って来ました。愛知県美術館で開催中の「カンディンスキーと青騎士展」でーす! 私、カンディンスキーには弱いのよね~。 が、その前に腹ごしらえ。今日は新栄にあります「ヤマザキマザック美術館」の地下2階、イタリア料理の「トペ」でランチと洒落こみました。この店、栄の南の方にあった時から贔屓の店なのですが、ちょっと前にこちらに移ってきてからはまだ行ったことがなかったもので。 で、今日は「トペ・ランチ」に前菜とデザートを足すという趣向でいただいたのですが、ハイレベルな前菜が5品、その次に大振りな牡蠣を使った料理が出て、そして本日のパスタ。私は「豚肉と筍のラグー・ソース・パスタ」、家内は「鮭とドライトマトのパスタ」を注文したのですが、どちらも塩加減が絶妙で実に旨し。デザートは盛り合わせで、これは少し平凡でしたが、まあトータルとしては十分以上に満足できるものでした。これで一人2,500円しないのですからお値打ちというべきでしょう。 で、すっかり満足した我らは、そこから愛知県美術館へと向かいます。 カンディンスキーですからきっとお客さんがごった返していて、人の頭越しに作品を見ることになるのだろうと思っていたら、さにあらず。平日の昼間とあって、むしろガラガラ。あら、カンディンスキーの扱いって、そんなもんでしたっけ? でも、ま、私たちにとってはお客が少ないほど見易いわけですから大歓迎。一点一点、じっくりと見て行くことができました。 で、私は基本的にカンディンスキーの絵が好きなんですから、それが見られて御機嫌チャンなんですけれど、初期から中期、そして「青騎士」なる芸術家集団を結成して以降の時代と、時代を追手順に見て行きますとね、私はどの時代のカンディンスキーが好きなのか、ということが良く分かります。 これはあくまでも私の趣味の話ですが、初期の写実の時代、これはこれで良いものの、カンディンスキーの作品として見るとちょっと平凡なところもある。ところが、これが1900年代初頭の中期の時代になりますと、色彩の美しさが爆発、カンディンスキーらしい色彩感覚に満ちた、写実と抽象の中間くらいの、実にすばらしい絵になってくる。私はこの時代が何と言っても一番好き。特に「ムルナウの家並」なんて絵は、喉から手が出るほど欲しい。 ところが、これが1910年代に突入しまして、青騎士グループを結成した頃になりますとね、私にするとちょっと抽象の度合いが強くなり過ぎて、今一つ入り込めないところがある。 まあ、その辺は常に難しいところで、芸術家の方はどんどん成長・発展して、自分の志すところに従ってどんどん画風を変化させていくわけですが、時としてファンの方は「あーん、そこまで行かないで、もう少し前の時代の画風で止まっていて・・・」なんて頼みたくなる時がある。もっとも、新しい画風には新しいファンがつくわけですから、それはそれでいいのですけどね。 というわけで、今回の展覧会、「自分としては1900年代の最初の10年のカンディンスキーが一番好きなんだ」ということをはっきり認識することができたのでした。ほんと、素晴らしい絵でした。大満足。名古屋にお住まいの皆さーん、名古屋市美術館で押し合いへしあいしながらゴッホの絵を見るのもいいですけど、カンディンスキーを忘れてはいませんか。ゴッホに負けないアーティストなんですから、こちらの方も是非見に行って下さい。教授のおすすめ!です。 これこれ! ↓ カンディンスキーと青騎士展 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[今日もいい日だ] カテゴリの最新記事
|
|