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釈迦楽

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June 12, 2011
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カテゴリ:教授の読書日記

 今日は比較的勤勉に勉強を、というより原稿書きをしておりました。

 
 で、そんな仕事の合間にちょこちょこと本も読むのですが、ワタクシ、何かモノを書いている時というのは、まともな本は読めないたちなので、まともじゃない本を選んで読むわけ。で、今読んでいるまともじゃない本が、これです。



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 これ、「クラフト・エヴィング商會」こと、吉田浩美&吉田篤弘コンビによる本なんですけど、妙な本で、本棚に並んだ本の写真が色々掲載されていて、その一枚一枚の写真について解説めいたエッセイが書かれているという、そういう本。

 で、私にとって面白いのはですね、エッセイではなく、写真の方。そう、ただ本棚に並んだ様々な本の書影が面白いわけ。

 それらの本は、吉田さんたちの所有になる本なんでしょうけど、どの本もみな、程度の差こそあれ、それぞれ日に焼けたり、手ずれの跡があるような感じで、つまりは「使用後」の本っぽいわけ。古本屋の棚に並んでいるような本、ということですな。

 ただ、古本屋の本と少し異なって、吉田さんたちによって選ばれた本たちですから、やはりコレクションに一定の方向性というか、趣味性がある。

 で、そういう趣味性のある本の連なりを見るのが楽しいわけよ。

 例えばそこに自分も持っている本が写っていたりすれば、その部分で私と吉田さんたちは重なるわけで、「お、そちらさんもこの本をお持ちですか」という仲間意識が生じますしね。あるいは自分は持っていないけれど、これまで何度も古本屋の書棚で見かけた本なんかが写っていると、何となく共通の知り合いに出くわしたような気になる。ああ、吉田さんたちもどこかの古本屋でこの本と出会ったのね、という気になるわけ。

 そういうのが何となく楽しいんだなあ。こういう楽しさは、分かる人にしか分からないと思いますが。

 それにしても、古本の背表紙ってのは、どうしてこう魅力があるかねえ。その魅力のあるのがずらっと並んでいるのを見ると、中央線沿線あたりに点在するいい古本屋にでも行きたくなるなあ。

 
 というわけで、今のところそんなとこには行けっこないのだけど、それだけに『おかしな本棚』のページをパラパラとめくりながら、「古本ラブ」を育んでいるワタクシなのでした。さてさて、また仕事でもするか・・・。





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Last updated  June 12, 2011 11:08:15 PM
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