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釈迦楽

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June 7, 2014
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カテゴリ:教授の読書日記
 自己啓発の世界には「本」だけでなく、そういう本を書いたり、講演したりする「人」もいて、こういう人たちは「モチベーショナル・スピーカー」とか、「コーチ」とか呼ばれるわけですが、とりわけ「カリスマ・コーチ」と呼ばれる人ともなると、それこそとんでもない額の年収を稼ぎだしたりする。

 で、そんなカリスマ・コーチの一人にアンソニー・ロビンズ(たまたま私には同姓同名の友人がいるのですが・・・)という人が居るということを、あちこちの本で読んだので、この人が書いた『運命を動かす』(原題は『Awaken the Giant Within』で、『あなたの中に居る巨人の目を覚まさせる』という意味)という本を読んでみることにした次第。

 
 で、実際に読んで見ると、まあ、さほど特殊なことを言っているわけではなくて、もし自分の人生が今のところパッとしないもので、それを変えたい、もっと素晴らしい人生にしたいと思っているなら、今、この瞬間に「私は変わる!」と決意し(「思う」のではなく、断固として「決意」することが重要)、そのためのアクションに着手せよ、と、当たり前のことを言っているわけです。

 と言っても、大抵の人は、誰でも「自分の人生を変えたい、もっと良いものにしたい」と考えてはいると思うんですよね。ただ、それを実現する行動を取るところまでは行かない。そこが困ったところなわけで。

 で、じゃあなんで思ったことに実行が伴わないのか、というと、アンソニー・ロビンズ曰く、「それはあなたの脳が、残念な決断をしているからだ」と。

 「もっといい人生にしたい!」という思考が生じた時、脳がそれに無意識のうちに反応すると。「そんなの無理だよ」「お前にはできやしないよ」「そんなノウハウもないじゃん」「どうせ失敗するよ」というような否定的な考え方が次々と生じ、最初の決意をどんどん虚弱なものにしてしまうわけですな。だから、そうした脳が無意識のうちに下す思考の通りにことが運んでいくと。

 あ!

 これって、「引き寄せの法則」と同じことを言っているんじゃん! 「引き寄せ系」の自己啓発本が、「思考は現実化する」と言っているのを、別な言い方で言い直しているわけですな、ロビンズ君は。

 だから、結局、ロビンズ君も数多ある自己啓発本と同じことを言っているわけですけど、ただ「ならば、どうやってこのジレンマから抜け出すか」という対処法の部分で、若干のオリジナリティを出してきます。・・・まあ、正確に言うと、完全にオリジナルでもないんですけどね。

 つまり、「一旦目標を定めたら、その実現のためにプラスになることには快感の感情を結び付け、目標実現の妨げになることには不快の感情を結び付けろ」という具体的なアドバイスをするわけ。

 具体的な例を挙げましょう。

 たとえば「今の体型は太りすぎだ。何としても痩せたい」と決意したとする。しかし、レストランとかでおいしいご馳走を食べていると、自分の脳が無意識のうちに「こんな旨いものを残すのかよ」「ダイエットは明日からにして、今はこのご馳走を楽しめ」といった残念な決断を迫ってくる。

 こういった場合、どうするか? ここでロビンズ君は、かなり思い切ったアドバイスをします。

 ロビンズ君曰く、まず決然と席を立ってレストランの真ん中に立てと。そして自分が坐っていた席を指さしながら、レストラン中のお客さん全員に聞こえるように、「この食べ過ぎの豚野郎!」と大声で叫べと。そして、こういう行動を2、3回は繰返せ、と。

 ・・・すると、「食べ過ぎ」という行動に、「恥しい」という不快の感情が結び付くので、それからは自然と食べ過ぎなくなる、と。


 はあ~~??!!


 なるほど、こういうことが平気で書けるようになると、全世界で数千万部の売り上げの本が書けるようになるのだな・・・。

 
 ま、時折、「はあ~~?!」という心の叫びが湧き起こるようなことを書くとはいえ、しかし、ロビンズ君の言わんとしていることは、「人間は、思考というよりも、快・不快の感情で動くのだから、快・不快の感情を理性的にコントロールすることができるようになれば、おのずと自分の思考と実行力を自分で支配できるようになる」ということであって、そのこと自体は決して間違ってはいない、ような気が(私には)します。

 やっぱり、「カリスマ」と呼ばれる人は、それだけの者ではあるんだよな~。

 で、本書も後半に差し掛かると、いかに快・不快の感情を把握し、それをコントロールするか、の、実践的なアドバイスが出てきて、例えば「言葉遣い」がいかに重要か、というような話も出てくる。

 ロビンズ君曰く、感情から言葉遣いが湧き起こってくるにしても、その言葉遣いが貧弱であれば、結果、もととなった感情も貧弱なものになってしまうと。だから、逆に言葉遣いを豊かにすれば、感情も豊かになり、またその感情への対処法もより精密なものになっていくはずだと。

 たとえば何でも「むかつく!」で済ませてしまったら、その人の感情は「怒り」のみになってしまう。

 そういう場合、「むかつく!」をもっと別な、より適切な言葉に置き換えてみる。

 すると、それはひょっとすると、「裏切られて悲しい!」かもしれないし、「自分の意見が受け容れてもらえなかった!」かもしれない。そうすると、この言葉の元の感情は「怒り」ではなく、「悲しみ」であったり、「残念」であったわけですな。それならば、その感情への対処法も別なものになったはず。

 また、言葉の使い方で、絶望的な状況を、希望の持てるものに変えることもできる。

 たとえば「もうダメだ。八方塞がりだ!」と言ってしまったら、それは確かにもうおしまいかも知れない。だけど、そういう言葉遣いをせずに、「やれやれ、ちょっとばかり大きな宿題を抱えたようだが、頭をひねればなんとかなるだろう」と言い換えれば、同じ状況にもうまく対処できるかもしれない。少なくとも、何とか対処してみよう、という気にはなるでしょう。

 だから、「感情をコントロールする手段として、言葉遣いに注目するのは非常に有効なのだ」と指摘するロビンズ君のアドバイスは、実際、とても有効だと私は思います。

 とまあ、そんな感じで、自己変革をやろうと思っても、結局、やらずじまいに終わってしまう、我々一般人を鼓舞する本として、『運命を動かす』という本は、そこそこ有用なのではないかと。ま、もちろん、それにしたって、それが本当に有用なものになるかどうかは、我々がロビンズ君のアドバイスを忠実に受け入れるかどうかにかかっているわけですけどね。そこが、あらゆる自己啓発本のジレンマなわけで。

 でも、まあ、読みようによっては、ためになる本ではありますよ。

 っていうか、この種の本って、大人が読むよりも、小学生くらいの子供に読ませた方が良いんじゃないかな。子供の世界って、人間関係のトラブルも多いし、ボキャブラリーが少ないことからくるトラブルも多いし、感情をコントロールできないことも多いし、夢や目標を定めることの重要さを教わらずに漠然と大きくなってしまうことも多いので、彼らこそ、こういう本を読んだ方がいい。「道徳の時間」に「イジメはいけないよ」なんてことを教えるより、自己啓発のノウハウを教えた方がよっぽど子供たちの人間的成長に寄与できると思うのですが。


これこれ!
 ↓ 





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Last updated  June 7, 2014 05:14:15 PM
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ケンケン@ Re:想像ふくらむ、理想のアメリカ短編小説集(06/26) 先生と同業の末席にいるものですが、 その…
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