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テーマ:今日のこと★☆(106264)
カテゴリ:教授はつらいよ
先日、某学会から頼まれていたフォークナー論を仕上げた、とか、得意気に報告しましたが、その後、担当の先生から「内容は問題ないが、少し長過ぎるので少々削ってもらえないか」との申し入れが・・・。
え゛〜! 枚数無制限、みたいなお話じゃなかったの〜!! しかし、頼まれた原稿ですから依頼主の注文を聞くしかない。えーえーいいですとも。削りますよ、勿論! 書く時は血と汗をインキにして書くけれども、削るのは一瞬ですわ。 でも、いい感じでまとまっているものを削るとなると、骨を残して肉を削るしかない。だけど、論の構造には関わらないとしても、面白い部分というのは肉の部分だからなあ。ある理屈を述べて、その理屈を実証するものとして「例えば・・・」と例を出すわけですが、その場合、面白いのは例の部分ですよね。ところが理屈と例と、どちらかを削るとなれば、当然、例を削らなければならない。 だから、削るのは簡単なんだけど、削った末に残ったものが、なんだかギスギスした面白みのないものになっちゃうのがね、何とも悲しい。 神は細部に宿るというけれど、その細部を削るんだからなあ・・・。 というわけで、最初、相当マニアックだった原稿が、どんどん普通になってしまって、自分としてはとってもつまらないのですが、しかし、致し方ない。 ま、いいです。どうせ後でこの原稿を自分の本の一部に組み込む時に、削った分を復活させて、再びマニアックなものにしますから。 ってなわけで、今日はそんな作業に没頭していた私なのであります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 3, 2016 08:02:30 PM
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