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釈迦楽

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March 29, 2016
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カテゴリ:教授の映画談義
 昨日、父の米寿記念で句集を出す、という話を書きましたが、今日は早速その作業に取りかかり、父がこの10年ほどの間に作った写真俳句の一覧表を作っていたのですが、さすがに10年分となると相当な分量があって、結局一日仕事になっちゃった。もちろん、素人の作る俳句ですから、どうしようもないものも多いのですが、やはりこういうのは経験がものを言うのか、ここ数年の作品は、時々(ほんの時々ですけど)、おっ、と思うような出来のいいものもある。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるといいますが、やっぱり下手でも打ち続けることが大事なんですなあ。大したもんだ。



 さて、このところ1970年代後半の話に差し掛かっておりますが、今日は1977年〜78年頃の話。

 1977年というと、例えばサダト大統領のイスラエル訪問とか、歴史的なトピックもあるのですけど、ま、当時中学生の私にはそれほど重要なことにも感じられず。それより、この辺りの時代で鮮明に覚えているのは、アメリカの映画のヒット作の数々のこと。

 まずね、『ロッキー』ですよ。1976年の作品ですが、日本公開は翌1977年だったような。言うまでもなく、シルベスタ・スタローンの出世作。「エイドリアーン!」が感動的で。しかも、この映画が封切られた頃に中学2年に進級した私は、たまたま所属したクラスが「ロッキー組」(私の通っていた中学では、各クラスに山の名前がついていた)だったこともあり、この映画、なんとなく「我がクラスのテーマ映画」的なところがあって、一層、印象に強く残っております。

 で、1977年の映画と言えば、『サタデーナイト・フィーバー』の人気がすごかった。こちらはジョン・トラボルタの出世作。そしてビージーズの音楽が素晴らしかった。これがきっかけで、日本ではその後、ディスコ・ブームにつながって行ったのではなかったかと。

 それにしても、ビージーズのディスコ・サウンドはビックリでした。というのは、当時の日本人にとって、ビージーズと言えば『小さな恋のメロディ』の音楽担当として印象づけられていたからで、「若葉の頃」とか「メロディ・フェア」など、繊細で美しいメロディが売りのグループだと思っていたのに、それがいきなりドンスカドンスカのビートに乗せたファルセットの炸裂でしょ。このサウンドの大転換、まさに「山本リンダ級」でしたね。

 「山本リンダ級」といえば、この頃、もう一つビックリさせられたのは、オリビア・ニュートン=ジョンの大変身。「そよ風の誘惑」で我々日本人を魅了したたおやかな女性歌手と思っていたら、1978年にトラボルタと組んでディスコ映画『グリース』に出演、その後レオタード姿で「フィジカル」などという破廉恥な歌まで出しちゃって。

 とにかく、やがて来るバブルの時代を予感させるイケイケの感じが、これらヒット映画からも窺えますなあ。


 それから、もう一つ、この時代のアメリカ映画の傾向としては、「宇宙」を扱ったものが立て続けに出たということですな。

 まず『未知との遭遇』。これも、スピルバーグの意欲作ということで、えらい前評判だった覚えがある。巨大なマザーシップの圧倒的な映像と、例の「ティラリラリー」の音階。めちゃくちゃ流行った。

 そして、1978年の夏にはかの『スター・ウォーズ』が上陸。映画的な面白さという意味では、『未知との遭遇』どころの騒ぎではなかった。しかもあの迫力の映像は、とても邦画が太刀打ち出来るものではなかったのではないかと。

 でまた、それからさほど時間を置かず、『エイリアン』がやって来るのですけど、まあ、このあたり、宇宙映画全盛ですよ。そして、この空前の宇宙ブームに乗ってピンクレディーが「UFO」を出す(1977年)。焼きそばも「UFO」が出る(1976年)。そして街の喫茶店では「インベーダーゲーム」が大流行。

 ディスコと宇宙モノで、上を下への大騒ぎ、それがこの時期の日本だったのではないかと。なんか、当時のことを思い出すと、沸き立つような明るさを感じますけど、実際、そんな感じだったんじゃないですかね。





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Last updated  March 29, 2016 09:53:58 PM
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nwo69@ Re:野崎訳 vs 村上訳 さて軍配はどちらに?!(12/30) 非常に激しく同意、しかも美味しい翻訳を…
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