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カテゴリ:わけ分からん
今年、私のところのゼミ生でSFを卒論のテーマにしたいという男がおりまして。
で、まあ、私もそんなに詳しいジャンルではないので、そうだなあ、とりあえず『ユリイカ』のバックナンバーでも見てみな、多分、「アメリカのSF」みたいな特集とかあるよ、と指示したのですけれども、そしたらその学生から「ユリイカってなんですか?」って言われちゃった。 そうか・・・。もう今時の学生は『ユリイカ』も知らないのか・・・。 私が学生の頃は、『ユリイカ』とか『現代思想』とか、青土社の雑誌って、買わないまでもチェックだけはしておけ、的なアレがありましたけどねえ・・・。勢いのいい若い学者さんが青土社から本を出した、なんていうことを聞きつけると、自分もいつかは・・・なんて思ったものですが。特に『ユリイカ』は、その時々で話題のトピックが取り上げられますから、執筆者の顔ぶれを見ておくだけでも勉強になったもんですけどね。 で、たまたま今日、図書館の書庫に行く用事があったので、ざっと『ユリイカ』のバックナンバーを眺めてきたのですが、「P・K・ディック」特集の号が年代をおいて2冊くらいありましたから、今度のゼミで奴にあったら、その辺りからチェックすれば? とでも指導しておこうかな。その一方、「アイザック・アシモフ」の特集号が見当たらなかったけど、『ユリイカ』はアシモフに冷たいのかしら? あってもおかしくないのにね。 さてさて、このところ自分の仕事だけに熱中していればいい状況が続いていたのですけれども、やはり浮き世というのは真空を嫌うのか、降ってわいたように仕事の依頼が。 頼まれ仕事はもうしない、をモットーにしているワタクシですが、今度依頼された仕事っつーのが、アメリカのペーパーバック関連の原稿で、弩専門なんですよね・・・。これを断ったら男が廃るか?っていう感じの。 だけど、うーん、大きなテーマはいいとして、具体的に何を書くべきか、パッと思い浮ばないという・・・。困ったな。 2年ほど前に、フォークナーとペーパーバック版の関係について書かせていただいたことがあって、アレは割と面白い仕事だったので、その延長で、誰かアメリカ文学を代表するような作家をターゲットに、その人のペーパーバック版について云々すればいいんじゃね?とも思うのですけれども、「じゃあ今度はヘミングウェイで」ってなわけには行かないんだよなあ・・・。「ペーパーバック映え」する作家じゃないからね。 そう、「映え」ってのがあるのよ、ペーパーバックには。 だけど、そうかと言ってダシール・ハメットとか、レイモンド・チャンドラーとか、そういう「映える」作家を扱うと、そっち方面にはまた詳しい人がいてね。もう亡くなったけど、小鷹信光さんとかね。小鷹さんの『私のペイパーバック』なんて本を読むと、この方面ではもう書くネタないなとも思うし。 私のペイパーバック ポケットの中の25セントの宇宙 [ 小鷹信光 ] ま、その辺も考慮して、さて、自分に何が書けるかの見通しを立て、このお誘い、受けるか断るか、考えなきゃ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 11, 2018 11:55:18 PM
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