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カテゴリ:わけ分からん
このブログでも割と頻繁に登場しますが、私の所属している科では「午後5時半のコーヒー・ブレイク」というのがあります。
これはこの大学に私が赴任した頃から始まった習慣なんですが、当時、一番の若手だった私にコーヒーを淹れる役が回って来て、以来、四半世紀以上に亘って延々、私がコーヒーを淹れ続けているわけ。今は私よりも若い同僚が沢山居るのにね。 でも、とにかく5時半になると、三々五々、同僚の先生方が共同研究室に集まって来て、そこで茶菓子をつまみながらコーヒーを飲む。 で、コーヒーを飲みながらその時々の事務的な連絡やら、解決しておかなければならない問題についても和気藹々のうちに話し合いをするので、うちの科ではあらたまった会議というのがないんです。必要がないんですな。 で、そういう事務的なことだけでなく、世間話をする。それは、最近観た映画の話だったり、最近読んだ本のことだったり、研究上の発見だったりするんですが、同僚それぞれの専門がまったく異なるもので、気楽でありながら、なかなか啓発的なわけ。 だから毎日のちょっとしたことなんですが、とても有意義なわけね。 ところで、今、うちの大学の執行部は、研究室棟の改修にやっきになっておりまして、この計画にひっかかっている先生方は、研究室の引っ越しをしなければならないので、大変なのよ。 だけど、改修プランを見ると、従来あったそれぞれの科の「共同研究室」というものがことごとく無くなっているのね。つまり、「茶飲み場」がないわけですよ。 その代わりに「コモンルーム」というのが作られていて、この部屋を借りるには、前もって予約が必要なんですと。 だから、うちの科みたいに、毎日午後5時半から気軽に共同研究室でコーヒーを飲む、的な行動は、出来なくなるわけね。前もって届け出て、予約しないと。 ばっかみたい。 同じ科に所属する、しかし専門の異なる先生方が気軽に集まってコーヒーを飲む、というところから、文化が生まれるんじゃないの? 大げさなことを言えば。そういうことの重要さというものを、うちの執行部はまるでわかっていない。 っていうか、執行部の連中って、アカデミックな人達じゃないのね。だから、アカデミックなことが理解できないんですわ。そういうアカデミックじゃない人達が大学を運営しているということが、そもそも間違いなんだけれども。 ま、私の研究室のある棟は、さしあたり改修プランに入ってないので、当面、我が伝統のコーヒー・ブレイクが無くなることはないんですけど。 それにしてもね、「茶飲み場」の重要性すら分からないような、そんな大学に勤めているんだと思うと、なんだかつまらないな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 22, 2018 01:08:25 AM
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