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釈迦楽

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April 29, 2019
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カテゴリ:教授の読書日記
今日は史上初の10連休GW3日目か・・・。

 このGW、どうせどこに行っても混み混みだろうし、とりあえずどこかに行く気もないんですけど、昨日ね、家の近くのスーパーに買い物に行ったら、売り場の脇の催事場で「陶器まつり」みたいのをやっていて、美濃焼の陶器を売っていたんです。

 で、陶器には目のない家内と私が「どれどれ」とばかりに見ていると、これがね、なかなかいいのよ。

 で、あれこれと物色した揚句、深い紺色のモダンなデザインのどんぶり2つと、トーストを乗せるのにちょうど良さそうな、やはりモダンなからし色の皿を2枚ゲット。どんぶりが1枚350円、皿の方が1枚180円。馬鹿みたいな値段で、なかなかいい品を買っちゃった。

 こういうのが、GWのちょっとした楽しみってもんじゃないのかな。


 さて、それ以外では本を一冊読み終えました。久美沙織さんの書いた『コバルト風雲録』という本で、前に花井愛子さんが講談社ティーンズハート時代のことを綴った『ときめきイチゴ時代』を読んで面白かったので、今度はコバルト文庫の主力作家だった久美さんの本を読んでみようと思って読んだのですが・・・

 ちょっと私が期待した本ではなかったかな・・・。

 要するに『コバルト風雲録』という本は、コバルト文庫の歴史とかはあまり書いてなくて、久美さんがどうやって作家になったかということ、つまり久美さんのいわば自伝みたいなものなのね。無論、そういうものとして読めば面白いのでしょうが、私としては創刊当時のコバルト文庫がどんなだったか、ということが知りたかったもので、それがあまり書いてないとなると、この本を読む意味がなくなるというね。

 しかし、これを読むとコバルト文庫に代表されるような、文庫書き下ろし系の少女小説の作家たちと一般の作家との違いが分かります。

 一般の作家はまず雑誌に書いて原稿料をもらい、それが単行本になって印税をもらい、さらに文庫化されて印税をもらうのであって、一つの作品で3回いい思いをする。さらにそれが映画化でもされようものなら、それ以上の恩恵があるわけ。

 ところが文庫書き下ろしのコバルト文庫となると、一作品について一回しかお金をもらうチャンスがない。だから、自転車操業で書き続けないといかんわけですな。確かにコバルト文庫の人気作家には熱烈なファン層がついて、すごい量のファン・レターなどをもらったりするけれども、そういうファンもなかなか扱いが難しくて、例えば作品の中でヒロインの方からヒーローにキスをする、なんてシチュエーションを描いてしまったりすると、途端に「ガッカリしました!」なんて罵詈雑言をわざわざ手紙で伝えてきたりする。

 そういうことが重なって、久美沙織さんも、「もうコバルト文庫に私の居場所はないな」と思い、他のジャンルの小説を書き始めたりするのだけど、必ずしもコバルト時代と同じような成功を収められず、過去の人扱いされたりする。

 花井愛子さんの場合もそうですが、なかなか難しいみたいね、この少女小説というジャンルは。

 でも花井さんもそうだったけど、この本を書く久美沙織さんのテンションも高いよ! やっぱ、これだけのハイテンションじゃないと、何作も何作も書けないんだろうね。



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 さて、昨日はこのほかに、ヴィゴ・モーテンセンが主役を演じる『ザ・ロード』(2009)という映画を観てしまいました。

 ま、先日観た『グリーン・ブック』が割と面白くて、ヴィゴ・モーテンセンのファンになったものですから、これも観てみようと思って観たのですが・・・

 点数から言うと、100点満点のマイナス20点だね。観る価値なし。観るのに費やした2時間返して、って感じ。

 ネタバレ覚悟で言うけど、天変地異なのか何なのか、とにかく理由を明らかにされないまま、ゾンビのいない『ウォーキング・デッド』みたいなディストピアと化したアメリカで、父と子が(意味もなく)南の海を目指して旅するというロードものでね。母親も居たんだけど、絶望して自殺しちゃったの。で、とにかく父と子が旅をするんだけど、道の途中には廃墟と化した町しかなく、人もいないし、食い物もないし、泊るところもない。で、たまに人がいると、そいつらは他の人を捕まえて食べる人食い人種になっていて、危なくて仕方がない。

 だからもう、まったく救いがないのね。で、結局、父の方は死んじゃって、一人残された息子は、どこからともなく現われたある家族と一緒に旅を続けることになりました、っていう。まさに山なし、オチなし、意味なしの映画。暗い、暗い。ただひたすら暗い。

 原作はコーマック・マッカーシーで、ベストセラーになった小説だそうですが、もし映画が小説に忠実ならば、とても読む気にならんわ~。ストーリーがないじゃん。シチュエーションしかない。最悪。

 ただ、この映画のことやヴィゴ・モーテンセンのことをあれこれググっていて分かったんですが、ヴィゴ・モーテンセンの祖先ってすごいのね。

 ヴィゴの母方の祖先には、ジョニー・アップルシードとバッファロー・ビルが居るんだって。もう、アメリカ西部開拓時代の伝説じゃないの。すごい家系。ビックリだわ。

 だけど、面白かったのは、それだけ。

 というわけで、やっぱり昨日のハイライトは、「陶器まつり」だったかな。





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Last updated  April 29, 2019 01:20:06 PM
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