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テーマ:今日の出来事(292837)
カテゴリ:教授の追悼記
なんだか毎日追悼しているようですが、今日は二代目横綱若乃花逝去の報が入ってきました。享年69。
若乃花は、相撲界で言う「花のニッパチ」世代。つまり北の湖と同世代ということになります。この年に生まれた力士は、角界で活躍した人が多かった。 往年の相撲ファンたる私の印象からすると、若乃花の全盛期というのは、案外、大関時代以前、すなわちまだ彼が「若三杉」を名乗っていた頃のことだったのではないかと。 若三杉だった頃の若乃花は、何か本当にフレッシュな感じがして、いい力士でした。体型もそっぷ型とあんこ型のちょうど中間のバランスのとれた体型で、背も高かった。しかも身体が柔らかく、後の時代の力士でいうと、ちょうど旭富士のような感じと言いましょうか。 で、相撲の型としては左四つ。この時代の横綱は輪島にしても北の湖にしてもみんな左四つですから、横綱・大関の対戦となると、立ち合いいきなり四つに組んでの力相撲になることが多かった。まさに相撲の醍醐味。 左四つですから、決め技としては右上手投げということになりますが、若三杉の場合は特に上手投げが強いという感じでもなく、なんとなくわちゃわちゃやっている内に勝つ、という印象が強かった。負けない相撲と言いますかね。 そういうこともあって、若三杉時代までは「若くて、成長株のいい力士だなあ」と思っていたものの、横綱になって若乃花を名乗るようになってからは、今一つ、パッとしないというところはありました。病気持ちで、案外早く引退してしまったということもあって、横綱としては平凡な成績しか残せなかったのではなかったかと。 引退前後には女性問題あり、またその後、脳内出血でクルマ椅子生活を強いられたり、弟子が不祥事を起こしたり、貴乃花問題をめぐって一門を破門されたりと、散々なものに。あまり幸せな親方生活は送れなかった。そしてこの度、69歳の若さで亡くなったとなると、本当に気の毒な感じがします。 まあ、一般的に言って、力士時代も幸せ、引退後も幸せで長寿を全うしたっていう人は、角界には少ないかな・・・。短い現役時代、無理をして太るなど、身体に悪いことをするからかしら。 ま、そんな気の毒な若乃花ですけれども、浮世の軛を離れた今、あの世でもう一度、若三杉時代のような、屈託のない笑顔に戻られたことを祈らざるを得ません。古い相撲ファンとして、二代目若乃花のご冥福をお祈りしたいと思います。合掌。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 18, 2022 05:19:40 PM
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