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日曜の夜は出たくない
日曜の夜は外に出たくない 死体になりたくない 一世を風靡した(?)バンド「たま」の「かなしいずぼん」の一節だ。 当時も今もまったくもって意味が分からないのだが、童謡のダークな面をさらしたような雰囲気はこうして時々思い出されるのである。 「イカ天」で注目されたおかげで「ああ、そんな人たちいたよねw」と「一発屋」のような扱いを受けているのだが、それが彼ら自身にとって幸福か不幸かはともかく、当時裏日本の中学生だった私がこうして今も忘れずにいるというのはそれはそれですごいことではないだろうか。 バブル経済というのはマイナスの意味で語られることがほとんどだが、裕福であったゆえの余裕―例えば彼らのようなバンドを世に出すような―はもっと評価されてしかるべきだろう。 そういえば、思えば、彼らが人生で最初に出会った「インディバンド」なのだ。 この曲が収録された「ひるね」は今も所有しているし、滝本晃司(ベース)の曲はロマンチックかつ(大正期あたりの)モダンなムードに溢れており、ポップ・ミュージックとして秀逸なものも多い。と思っている。 ところでそんな日曜の夜に思うことは、「明日は雨じゃないか、何を着ればいいんだ」という思いただ一つだ。 本当ならもう少し暖かくなっていて、引っ張り出してきた春物を身にまとえると思いきや、アウターは冬から変わらずシェルパーカ、靴は雨だからスーパースターと、おそらく何の面白みもない(一ヶ月前と変わらない、という意味で)組み合わせになるのが残念である。 前向きに考えるならば、「もう終わりだと思っていた服がまだ着られる。ラッキー!」なのだが、weezerとかそういう音楽を聴いて育った私にとって「後ろ向き」というのはある種呪いのように覆いかぶさっているのである。まぁ元々そういう気質なのだろうが。 「後ろ向き」といえば、96年だったかに公開されたロードムービー「BANDOWAGON」の主人公はシャイなあんちくしょうで、後ろを向かないと演奏出来ない男だったな。 そんなつまらないことを色々考えながら夜は更けていくわけで、まったく生産性のかけらもないことはよく分かっている。このエネルギーを何か生かせはしないか。 そうか、それが出来ないから今こんな人生なんだ。 と、後ろ向きな夜。もう一本酒を飲んだら寝る。 [1996年大映:DVDは廃盤]バンドワゴン●監督:ジョン・シュルツ//リー・ホームズ/マシュー・ヘネシー 【中古】(ビデオ/VHS) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.04.05 00:30:06
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