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カテゴリ:映画
怪物と闘う者は自らが怪物と化さぬように心せよ。 お前が深淵を覗き込む時、深淵もまたお前を覗き込んでいるのだ。 フリードリヒー・ニーチェ 「善悪の彼岸」より 『悪魔を見た』 監督・・・キム・ジウン 出演・・・イ・ビョンホン、チェ・ミンシク、オ・サナ、チョン・グクァン、チョン・ホジン 他 【解説】 『甘い人生』『グッド・バッド・ウィアード』などの韓国の異才、キム・ジウン監督を務め、人間の内なる悪魔を凄惨(せいさん)に描いたサイコ・サスペンス。 婚約者を殺された男が、血も涙もない卑劣なシリアル・キラーを執拗(しつよう)に追い詰める様子を映し出す。 『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』『G.I.ジョー』などで国際的に活躍するイ・ビョンホンと『オールド・ボーイ』の名優チェ・ミンシクが熱演し、息の詰まるような攻防を展開。善悪を超越した人間の執念と、驚がくのラストシーンに背筋が凍る。 【STORY】 国家情報院捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)の婚約者の死体の一部が発見される事件が発生。 極秘で捜査に乗り出したスヒョンは、真犯人の連続殺人鬼ギョンチョル(チェ・ミンシク)を捕まえ、体の中にマイク付きのGPSチップの入ったカプセルを飲ませ解放する。そしてギョンチョルが犯行に及ぼうとするたびに現れ、アキレス腱(けん)を切るなどの残虐な制裁を加えていき……。 最近の鑑賞で、まだ書いてない作品を書こうと思ったら・・・ こちらの『悪魔を見た』 と 『アンチクライスト』 どちらを書くのも、もかなり苦しいことに気付く(苦笑) 結局、少し時間も置いて印象が鮮明でなくなった方を選びました。←弱気な私。 コレは凄かった・・・ 最初から最後まで、怖いのに目が離せない・・・ そして、こんなにも“痛み”を感じる映画って初めてかも・・・ 心も身体も痛くて痛くて・・・しばらく引きずっていて、その日の夜夢みてしまいました(正真正銘の悪夢) たくさん起きる犯罪。 様々な事件が報道されて、私たちは後で活字を読んだり、ニュースを耳で聞いたりするだけで 実際の被害者達は、本当は想像を絶する苦しい思いをしているのだ。そう考えると、全身が痛んだ。 気絶させられて、まだ生きているのに生きながら残酷な目に・・・これは映画と思っても、“痛み”を感じて苦しかった・・・。 実際の猟奇殺人犯は、ここまでではないかもしれないけれど 本人に罪の意識はおそらく・・あまり、ない。 人間の心の奥底に秘められた悪。 それが形になった時 こんなに恐ろしいことはない。 罪を感じていたら、猟奇的殺人なんて出来る訳もない。 映画冒頭、可愛い女性が襲われるシーン。 心臓がドキドキして、なんとか逃げ切って!とお話なのに真剣に祈ってしまった。 やがて殺害され、切り刻まれ・・・ 塾の送迎車って、人を油断させるかも~。 幼稚園バスの運転手さんや、スイミングクラブの運転手さんとか・・・なんか安心感が。 先入観って怖い。 スクリーンいっぱいに映し出される凄惨なシーンの数々。 大量な血液もリアル。 復讐が始まって、危害を加える方が逆転して~顔面潰されても、アキレス腱切られたりして あんなに普通に動けまわれる筈がない。 そういうツッコミどころはあるものの・・・ 痛みを感じない人間っているのかもしれない。そう思わせるチェ・ミンシクの迫真の演技。 私の中でお初の彼が、もう殺人鬼としてインプットされて~これから韓国映画を観て彼を見るたびに身震いしそうな気さえします。 本当に凄かった・・・ クールな2枚目、ビョンホン・・・ 彼の演技は何度か観てますが・・・慟哭する姿に胸きゅんでした。 TVドラマ『アイリス』での彼もよかったけど、愛する者を奪われ自ら悪魔に魂を売り渡したような彼の気迫が凄かった。 あんな殺人犯を野放しにしたばっかりに、被害者が増えるのは素人の私でも 想像付くことだけど 復讐しか見えなくなったら・・・同じことしてしまうかもしれない。 常々、私は“目には目を歯には歯を”に賛成なので~ 昔の“あだ討ち”も大好きですし(大好き?笑) 復讐した後に、どんな虚しい思いをしようとも~やり遂げることに意味はあるという考えです。 じゃないと辛すぎる・・・ この映画の結末にも両極の意見があると思うけど 私は、ホッとしました。 ただ復讐の連鎖はあるだろうな・・・ あの犯人の息子が今度は・・・という姿が見えるようです。。。哀 グロいシーンはそんなでもなかったけど、あの下剤を飲んでのシーン・・・正視出来なかった。吐き気が・・・ そうそう、どうしても気になったのは~警察が遅すぎること。 TVとかだと、すぐ向かってくれっとか言うと、すぐ到着するのに~時間かかりすぎて変。 マリー的お気に入り度 ・・・ ★8個(凄く惹きこまれたけど。やはり好きなジャンルではなかった・・・) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月10日 20時01分07秒
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