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テーマ:最近観た映画。(40090)
カテゴリ:映画を観たよ
同じマーベル映画だが,アベンジャーズとは異なる世界ということになっているX-menシリーズの最新作を観た。
〇ストーリー 人類とミュータントが和解している時間軸,チャールズ・エグゼビアが率いるX-menは,国際救助隊として機能していた。そのミッションの一環で,ジーン・グレイは宇宙の強大なパワー〈フェニックス〉を吸収し,暴走するパワーにとらわれてしまう。その過程で,人類との和解は消滅し,ミュータントは軍に追われる存在に戻ってしまう。ジーンに復讐しようとする者,〈フェニックス〉の能力を得ようとする者,そしてジーンと和解しようとする者,複数の思惑が交差する。最後にジーンが選んだ道とは? ーーーーーーーーーー 前の作品『アポカリプス』で,〈X-men〉の正史につながったと思われた,〈First Class〉シリーズだが,ここに来て違う流れがあることが表明された。 まあ元々,人類とミュータントが共生している,という『アポカリプス』の状態が既に違和感があるので,それがミュータントが差別されている世界に戻ることの方が素直に腹落ちする。 異なる存在の平等な共生・・・今の時代でしきりに要請されていることだが,それがどれだけ難しいかをリベラルが基本のハリウッドが表現しているのが面白い。 ーーーーーーーーーー 物語を面白くしているのが,フェニックスという存在が,エグゼビア教授,マグニート,そして第3勢力のそれぞれの存在と関わることだ。 この第3勢力の素性や目的は最後までよく分からないのだけれど,とにかく”悪いヤツ”として描かれる。たぶんこの映画の問題は,この第3勢力が最後までふわふわとなんだか分からないということだと思う。 結局映画を観ているだけでは,X-men勢力,マグニート勢力,アメリカ軍勢力は分かるのだけれど,ホラー担当の第3勢力が何をしていて,何を目指しているのかがずっと最後まで分からない。 たぶんストーリーテリングとしては付け足しであって,ジーンが破滅的なチカラを制御できないという状況が生まれれば,第3勢力のディテールはもう不要なんだろうなあ。 ーーーーーーーーーー X-menとマグニートの間を揺れ動いてきた女性・レイブンを演じるのは,アカデミー女優・ジェニファー・ローレンスだ。この作品の主演格はジーン・グレイを演じるソフィー・ターナーだが,この女性の単調な演技と表情と比べて,ジェニファー・ローレンスを含め,X-menの〈First Class〉の面々がきちんと演技を発揮する場面を与えられたと思う。 ソフィー・ターナー以外は,実に見事にその使命をこなした。 ーーーーーーーーーー この作品は親子や師弟に存在しがちなある問題を描こうとしつつも,それに対するきちんとした解決を提示できず,あいまいな決着で終わっていて訴求力が弱まっていると思う。 禁断の扉はX-menに対してだけでなく,製作者に対しても等しく開かけていて,それは失敗だった,というのがこの映画を観ての感想だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.06.25 10:00:11
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