★トーンコンデンサ(キャパシター)の個人的見解
コントロールの操作によってコンデンサを抵抗として通し周波数を変え音色を変化させる。
小さなパーツですが変化はかなりあるので面白い部品でもあります。
Ovaltone 鵺 NUE DEVICE
トーンを絞った際に鵺の持つ成分がブレンドして音色を変化させる印象です。
一般的なものとは違い、様々なものを複合して出来ている鵺デバイスはコンデンサーという概念ではなく
サーキットデバイス・エフェクター的な位置づけで音色を変化させているようです。
このシリーズの中でNEROを愛器に装着していますが、まず装着した時点で音色に変化を感じます。
基本的に出力が上がったというか、パワーが増した・クリーンブースターを繋いだ様なパワーを感じることができました。
そして肝心のトーン変化ですが、どこかの時点で急に変化するというわけでもなく無段階に変化していくので
塩加減を絶妙に調整出来ます。
素晴らしいのはピッキングニュアンスが完全に絞り切った状態でも感じることが出来ることです。
非常に扱い易いもので、アタック度合いをコントロールしやすく求めるサウンドを表現出来るので実用的です。
320design Green Manalishi Silver 0.022μF
個人的にはベスト。かなり気に入っております。
かなりHiーFiなオイルコンデンサで音に空気感と言うか煌びやかさがプラスされます。
出音が鮮明になるというか、ピックアップの性能が上がったかのような変化を体感することが出来ます。
絞るにつれて成分が混じってきますが、変化もスムーズでどの音も素晴らしく欲しい部分をしっかりと残した塩加減。
ブレンドされる成分の解像度が高く、現代的なサウンドからヴィンテージサウンドまで幅広くリッチなサウンドです。
完全に自己満足ですが緑色のボディが怪しげで見た目も格好良くオススメです。
GibsonPCAP-059BumbleBeeCapacitorSet0.022μF
Gibsonのヒストリックコレクションに標準装備されているバンブルビーレプリカです。
言うなれば可でも不可でも無く、良い意味で癖が無く『普通』といった印象です。悪くは無いです。
トーンを絞った際の効きが良くアタック・ニュアンスは残りますが やや高音域が削られ過ぎる印象があるので
高域にギラつきのあるカスタムバッカーとしては相性が良く、幅広いコントロールが可能です。
元々 太い音を出す個体やP.Uを搭載しているのであれば高域を根こそぎ持っていかれるのであまりオススメは出来ません。
恐らく、モコモコになり過ぎて使い物にならないかと。このモコモコ具合も悪くは無いんですけ相性は選びます。
Gibsonは多分、鳴りの良いヒスコレ&カスタムバッカーという個体に合わせて装着しているのだと思います。
抜けの良いモデルでハーモニクス出まくる様な個体には相性が良さそうです。
SPRAGUE ORANGE DROP 715P 223J 600V
GibsonのP-90を搭載したレスポールに標準装備されておりました。
効果は効きが良く『こんもりアタッ~ク!』といった感じです。比較的、好きな方も多いみたいなのです。
アタックはありますがこんもりしています。必要ない調整域まで出てくるので、もっとまろやかな効き具合が個人的には好み。
価格が安いので良く分からないコンデンサならこれで十分。ハイエンドにはもう少しグレードを上げた方が良い印象。
Jupiter Condenser Retro Red Capacitor 0.02uF/600VDC
中々良いです。高解像度なピックアップに対しては良い塩加減で効いてくれます。
トーンの変化はありますがヌケが良い。そして分離感とアタックは損なわれない。
絞りきっても旨味は残るので全域が実用的です。この辺りは320design Green Manalishiに近いものがあります。
フル10でも音に煌びやかさが加わります。