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(前日分の日記から続く)
(前〃日分の日記の資料参照) 社会システム 復興が進まないのは、バース党の追放が大きいはず。 独裁体制で何かをやろうとすれば、入党しないことには話にならない。まして、バース党というのは社会主義で、もともと計画経済的であり、経済封鎖によってさらに統制経済になっていた。バース党の周辺党員というのは、国全体の人材的なインフラそのものに近いかもしれない。一律なバース党の追放は、あらゆる人材の追放でもある。 はかどらない復興(発展)状況からして、バース党の追放はアメリカの権力独占欲にも見えるだろう。 クルド人にはバース党は仇だからそのせいかもしれないが、クルドはアメリカの味方だから、とも思われてしまうだろう。 経済と社会 かわりにアメリカが連れてきたのは、石油支配企業など、インフラをアメリカ企業が作って、復興後のインフラはアメリカのもの。アメリカ人技術者がいないと国が動かなくなる。(ロシアも入っているようだが、どの程度だか) 保守管理の移行計画なんか全然ないだろう。 代金は石油で払われることになるだろう。 それ以外は、失業が激しく、貧富の差が増大。 経済制裁下の独裁時代よりも生活がましになったという者も多いらしいし、復興までの一時のこととはいえ、--安定しているはずのところでさえ、失業がひどいらしい。 自衛隊が小学校の壁の小さな修理をして見せたりしていた。 なんで地元の業者がやらない? 十数万のサマワ市で。 インフラの復旧ができてないからというのとは別だろう。 人材・技能者のところに金が回っていかないのだろう。外資関係にだけ回るのか? それとも技能のある者はさっさと今食えることに職業変えをしてしまって、産業が残ってないのか? 復興した後でも、石油とインフラを外資が握って、イラク人には農業しか残らなかったりするのか? 今まで競争社会でなかったところに、持ちこまれた資本主義で、共同体の所有物が外国やそれに近いものの所有物となり、なんか国ごと労働者になるように見えそうだ。 識字率が男子の半分。これで競争社会にできるとは思えん。自由なんて失業の別名だ。 で不満はつのる。地下資源は国の共同体のものだろう? なんで一部の者だけがその恩恵に預かれるんだ? いくら彼らが他の者よりりこうでもそんなことが土地の恩恵となんの関係がある? とね。 アメリカの輸出しているのは、自由でも民主主義でもなく、露骨な資本主義、または植民地帝国主義。--としか見えない者を作っていそうだ。 イラクを分裂させているのはどっちだ、と思うよなあ。 去年の石油収入の五千億円を何に使ったのやら。(2万円/人) 今年は1兆5千億円をどう使うのか。(6万円/人) (イラクのGDPは戦前が26万なので、6万も配れば以前の3ヶ月分の収入である。3年分ほど前借すれば、一気に景気もよくなりそうだ。・・・イラク人の能力がなければあぶく銭→借金になるわけだが。) 愛国心 それを見ている一般人からすれば、『駐留米軍への攻撃は52%が「正当化できる」と答え』るわけか。 アメリカの存在が必要だと思う者が過半だったのに、アメリカに出ていって欲しい者が急速に増えてきた。 フセインの独裁によって消されたイラクという意識は、どの程度再生するのかな。 イラクという意識は復興へのプロセスに参加することで生まれる・・・・にしては、アメリカのビジネスに従うというストーリーになったのでは、反アメリカがストーリーになりやすいな。 ファルージャの流れ アメリカは、警備員4名の死を理由にゲリラの武装解除を狙って死者を続出させた。 統治評議会はアメリカが停戦を邪魔していると批判。 停戦に入ろうとしているときに人質事件が起きた。 停戦はなんとか続いた。 アメリカは、評議会に図らずに独自に停戦を確定。 また6月の漸定政権の権限を抑制、バース党の追放を緩める。つまり政権構想の手直しであり、大間違いをしていたとこっそり反省。(けど、悪かったのは、イラク人を信用したのが悪いという態度) アメリカ ・・という展開を見ると、アメリカも丸きりバカではないのがわかるが、ただいつも「イラク(アラブ)人は信用できない。こっちで監視することが必要だ。彼らに得点させたくもない」という高慢・独占の態度が丸見えだ。 そして大統領選挙のつごうでイラクのスケジュールを考えるから信用されない。 (さらに疑念:掲示板のファルージャ停戦初期のレポートへ) レジスタンス アメリカへのレジスタンス、たぶん嘘ではないのだろう。しかし、それは銃をとらなきゃできないのか、というところに、イラク人全体のまとまれなさが想像できる。 そして簡単に焚き付けられて銃を取るなら、イラクの分裂内戦にも利用されやすい。 彼らは、銃で稼ぐしか知らないのではなかろうか、経済封鎖で産業がつぶれた中で育って。 残党テロ かつてのフセインにつながる抵抗がまだ続いている部分もあるだろう。一般人を引きずり込むことに成功してきているかのようだが、本当に自分の支配においているわけでもあるまい。たとえ同じ宗派でも、自分の地元以外に彼らをかばってくれる者がいるだろうか。 ゲリラというより、マフィア化しているだけかもしれない。アメリカがいる間は。 シーア派過激派 穏健派を力でつぶしたがっている所が、イラクで一番のガンにも見える。こいつらは、完全にイラク支配を目的にしている。 こいつらが武器を持つ限り、他のイラク人も武器を捨てられないだろう。 アメリカも撤退できない。(どのみちしないけど。すでに鶏と卵) どいつもこいつも 敵に武器があるから戦う、それは一面。 もう一面では武器は手段に過ぎず、彼らは支配のために戦っている面もある。やっている末端の人間がそんな気でなくても。 ゲリラの中心にいるやつの目的は、統治の実権がイラク人に移ったときに脅しをかけるために、武器が必要なのかもしれない。主導権を奪われた復興はじゃまだから、テロをしているだろう。 そうでなくてもアメリカのもたらすものは、帝国の資本主義じゃないのか。 イラクだけでなく、アラブ・イスラムの中心をアメリカがどう占領しているか、の姿をさらしているのに。 アメリカもゲリラも、成り行きで事態を悪くしているだけでなく、たとえ相手がいなくて好きにやらせたとしたら、どちらもイラクを壊していきそうだと思う。 自分の壊していることは見えず、相手のそれだけがひどくはっきりと見える、ということか。 展望 外国軍はイラクに必要だ。 しかし今、市街地のかなりの場所にはいないほうがいいらしい。日本大使館の警備を米軍が断ったというから、それは米軍もわかっているんだろう。 民間でも外国人はやはり不安が残る。だから、外資でなく合弁でやったほうがいい。 合弁でやるには、いわゆるテクノクラート・実務者層が必要だ。たぶんバース党が。 (水道会社の形ぐらい地元で作れ。電気の売買会社も。 自衛隊は安価な契約で雇われればいいのだ。大事なのはイラクのプライドらしいし。) イラクの政権スケジュールを遅らせて、元バース党員の復権を認めるというのは、合弁その他の柔軟な方法が広がるといえるのかな。 戦争前に水道工事を韓国に任せるなど、かんたんなインフラも外国に任せていたらしい。けど、技能者を養成して自前の産業を持つことが必要だろう。 そういう意識からして必要になる。 それに地域対立が絡む。 融合に十年、建設にもさらに十年、・・と必要になるんだろうな。 その間のすべての元のインフラは、国民の正気度。(通信が絡む) 争いとは、その国民の正気を奪いあっていることだとも言えるのだから。 識字率が男子の半分・・・・・イスラム抜きで理性は保てまい、そのイスラムというのが・・・・・ 自衛隊もねえ、復興業務のために派遣することが増えるんだから、経済建設の視点から計画できる人材を養成すればいいのに。 今回は間に合わない・・・・いやわからない。 正式政権が発足すれば、イラク軍はまともになるのかな。 過激シーア派と戦えるかが疑問だが。 イランのシーア派革命は必ずしも武力で成功したわけじゃないはずだ。 過激派がシーア派をリードするとは言えない。 単純なアラブイメージだけでない素質を期待したいもんだ。 インフラが復旧すると共に、ゲリラに引っ張られていった者が戻ってくるなんて甘い期待ができたらいい。 で、人類として気になること。 アメリカがイラクの石油を自分のものにして、温暖化よりも自分のビジネスを優先して、CO2規制を棚上げすること。 このあと、アメリカとアラブの関係が本格的に近づくことになるが、言語環境を侵食されるのは、アラビア語圏か英語圏か。英語圏人口がまた増えるのかと気になる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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