初音ライダー剣(ブレイド) ep40(last)
『初音ライダー剣』最終話“切札” ミクの提案により、3人のライダーはアンデッドバトルの統制者を倒すこととした。3人はルカの案内で、アンデッドバトルの統制者が眠ると言われる古代遺跡へ来た。そして、3人は遺跡の最深部にあるモノリスの前に来た。ルカ「…ここにK(キング)のカードをかざすんだ。Kの力で統制者を目覚めさせる。」ルカは未だ苦痛に苦しみつつも、ミクとリンに説明する。ミクは♠と♦の、ルカは♥の、リンは♣のKのラウズカードをモノリスの前にかざす。すると、モノリスが光って消えた。その直後、いきなり大きな地震が鳴り響いた。ミク「!?」 リン「何!?」ルカ「来たか。」地震が収まった後、3人は遺跡の外へ出た。すると、遺跡の上に巨大な蛇のような下半身に人型の上半身と4本の腕を持つ巨大邪神・フォーティーンが現れていた。ミク「な!?」 リン「デカっ!」ルカ「…これがアンデッドバトルの統制者、巨大邪神フォーティーンだ。」驚くミクたちをよそに、フォーティーンは左腕に持った聖杯を空にかざす。すると、雷雲が現れ、港の方面へ雷を落とした。港は大きく揺れ、津波が発生した。さらに、フォーティーンは口から火炎弾を街に目掛けて発射する。火炎弾は街の高層ビルに直撃し、ビルが倒壊し、街の一部が炎に包まれた。そして、極めつけにフォーティーンは尻尾を振るって地面を叩いた。大地震が周辺を襲い、遺跡は破壊され、叩かれた地面には大きな裂け目ができた。リン「こ、こんなのどうやって…」ミク「分からないよ。でも、とにかく戦わないと!」ミク、ルカ、リンは変身ベルトを取り出し、腰に装着する。ミク「変身!」 ルカ「変身!」 リン「変身!」「TURN UP」 「CHANGE」 「OPEN UP」3人はそれぞれブレイド、カリス、レンゲルへと変身し、武器を取ってフォーティーンに挑む。だが、フォーティーンは右手に持った剣をブレイドらが来る道に叩きつける。ミク「うわっ!?」 リン「うっ!?」巨大な剣の斬撃にブレイドらは思わずたじろぐ。フォーティーンの剣は地面に容易く地割れを作ってしまう威力がある。だが、それでもライダーたちは負けじと応戦する。「BLIZZARD」レンゲルは♣6のカードをラウズし、レンゲルラウザーから吹雪を放つ。だが、フォーティーンは口から吹雪を発射してレンゲルの放った吹雪をかき消す。リン「うわっ!?」レンゲルは身を反らして吹雪を回避する。次はブレイドが♠6のカードをラウズする。「THUNDER」ミク「くらえ!」ブレイドはブレイラウザーから電撃を放つ。電撃はフォーティーンに命中した。しかし、フォーティーンはビクともせず、聖杯を空に掲げて雷を落とす。ミク「ううっ!?」ブレイドは間一髪で落雷を回避するが、周囲に雷撃が走り、カリスとレンゲル共々雷を受けてしまう。リン「う…」ミク「こんなの…どうやって倒せば…」大きなダメージを負ったブレイドらは思案に暮れた。フォーティーンの攻撃力は桁外れだ。それでいて、こちらの攻撃は一切通らない。フォーティーンはブレイド目掛けて容赦なく剣を振り下ろす。だが、そこにカリスが立ち上がり、カリスアローをかざしてフォーティーンの剣を受け止めた。ミク「ルカ!?」ルカ「…諦めるな!効いてないワケじゃないはずだ!」カリスはかろうじてフォーティーンの巨大な剣を受け止めている。だが、いつまでも持つものではない。そこにレンゲルも入り、フォーティーンの剣を押し返そうとする。だが、それでも圧し潰されるのは時間の問題でしかなかった。ミク「…あああああ!」ブレイドは声を上げて気合を入れ、ラウズアブゾーバーで♠Kのカードをラウズする。「EVOLUTION KING」ブレイドはキングフォームとなり、キングラウザーをかざしてフォーティーンの剣を受け止めた。だが、受け止めるので精一杯だった。ミク「うぅ…」ブレイドがフォーティーンの剣を受け止めている間にカリスは♥Kのカードをラウズする。「EVOLUTION KING」カリスはワイルドカリスとなり、♥のカード13枚を融合させて「WILD」のカードを作り、ワイルドスラッシャーを合体させたカリスアローでラウズする。「WILD」カリスはカリスアローから風の衝撃波を放ち、フォーティーンの目に命中させる。フォーティーンはこの一撃に一瞬よろけたが、それでも全体のほんの一部にしかダメージが行き通っていないだろう。だが、ブレイドはフォーティーンがよろけた瞬間を見逃さず、フォーティーンの剣を弾き、押し返した。ミク「…今の、効いたの?」ルカ「多分な。少しだが手応えを感じた。」ミク「…だったら!」ブレイドはカリスの攻撃が効いたことを確認すると、キングラウザーを手に取り、♠Jの力を使って空へと上がった。同時に、カリスも♥4「FLOAT」のカードをラウズする。「FLOAT」ブレイドとカリスは空中へと飛び上がり、フォーティーンの目を狙って攻撃を繰り出そうとする。カリスは再び「WILD」のカードを取り出し、カリスアローでラウズする。「WILD」カリスアローから風の衝撃波が放たれ、フォーティーンの目に命中した。フォーティーンはよろけ、動作が鈍った。その隙にブレイドは♠10、J、Q、K、Aのギルドラウズカードを取り出し、キングラウザーでラウズする。「SPADE 10」「SPADE JACK」「SPADE QUEEN」「SPADE KING」「SPADE ACE」「ROYAL STRAIGHT FLASH」ミク「らああああああ!」ブレイドは空中で思い切りキングラウザーを振り下ろす。キングラウザーから出た衝撃波は♠10、J、Q、K、Aのカードの幻像を貫き、フォーティーンの目に命中した。フォーティーンは再びよろけ、動作が鈍った。だが、まだ動く。ミク「…これでも倒れないの?」ルカ「…ヤツは邪神。人間の手に負えない存在だ。」カリスはフォーティーンを邪神=人智を超えた神だという。神を殺すことはできない。そこで、カリスはあるカードを取り出す。ルカ「やはり、このカードに封印するしかないか…」ミク「何?そのカード。」ルカ「バニティというカードだ。これでヤツを封印する。だが…」ミク「だが?」ルカ「これを使った者はフォーティーンと一緒に封印される。実質上の生贄だ。」カリスは邪神であるフォーティーンを倒すには封印するしかないという。そして、封印には誰かがフォーティーンと共に「VANITY」に封印されるしかないという。ミク「そんな…」ルカ「任せろ。覚悟はできている。」ミク「…そっか。だったら…」ブレイドとカリスは合図を照らし合わせた後、共にフォーティーン目掛けて急降下していく。 地上ではレンゲルがレンゲルラウザーをかまえて無数のダークローチと戦っていた。だが、フォーティーンの巨体が突如、カードに吸い込まれるようにして消滅した。それにより、世界各地のダークローチも全て消滅した。不気味な暗雲と霧も徐々に空から消え去っていった。リン「へ?」レンゲルは目を疑った。霧が晴れてきた頃、空からキングラウザーが降ってきて、遺跡の跡地に力強く突き刺さった。その直後、ルカがレンゲルの目の前に歩いて出てきた。リン「どうなったの?」ルカ「…フォーティーンはミクが封印した。」リン「…ミク姉は?」ルカ「…この中だ。」レンゲル=リンは変身を解いてルカに問う。ルカは「VANITY」のカードをリンに見せる。「VANITY」には女性が茨で絡め取られている絵が描かれていた。その直後、目を覚ましたMEIKOがレッドランバスを飛ばして2人の元へ駆け付けた。MEIKO「何があったの?」 ルカは事の顛末をリンとMEIKOに話した。リン「そんな…」MEIKO「ミク…」ルカ「…」リンは落胆する。ミクはフォーティーンと共に「VANITY」に封印されたという。リン「返して!ミク姉を返して!」MEIKO「…やめなさい。」リンは泣きながらルカに懇願する。MEIKOは泣きじゃくるリンを優しく抱きしめつつ、ルカに問う。MEIKO「…これがミクの自分で選んだ運命でしょう?」ルカ「…ああ。」MEIKOはミクがフォーティーンと共に封印されたことを「自分で選んだ運命」だという。ルカは重く頷き、目を閉じて涙を一滴流した。 その後、「シャッフル」の一室では♠、♥、♦、♣のラウズカード52枚が七並べの要領でキレイに並べられていた。氷山キヨテルはその中から♥2「SPIRIT」のカードを取り出し、巡音ルカに手渡した。残りの51枚はキヨテルの手で丁寧にバインダーに収められ、厳重に保管された。 アンデッドとの戦いが終わって半年後、時期は夏を迎えた。鏡音リンは桃音モモと一緒に校門を通って下校していた。モモ「リンちゃん、今日は何か予定ある?」リン「うん。今日は行くところがあるんだ。」リンはモモと別れ、学校を後にした。 墓地ではMEIKOと唄音ウタがKAITOの墓を掃除した後、墓前に花を添えていた。ウタ「MEIKO先輩、そろそろ行くんですよね?」MEIKO「そうね。それじゃ、KAITO、また来るからね。」MEIKOはKAITOの墓に手を振って墓地を後にした。 夏の海水浴場では巡音ルカがビーチパラソルの下で「VANITY」のカードを掲げていた。ルカ(ミク、見ているか?お前が守った世界を…)ルカは「VANITY」のカードがビーチから世界を見渡せるようにかざした。そこに歌愛ユキが来てルカに声をかける。ユキ「お姉ちゃん、泳がないの?」ルカ「ん?ああ、そうだな。用事を済ませたら泳ぐ。」ルカはそう言って、ビーチを後にした。 海水浴場の隣の山にある、かつてフォーティーンが封印されていたモノリスがあった古代遺跡。ルカはそこに来て、再び「VANITY」のカードを取り出し、回想に浸った。 フォーティーンとの決戦の時、ルカ=カリスは「VANITY」に封印されるつもりでいた。だが、寸前でミク=ブレイドが「VANITY」のカードを取り、フォーティーンと共に「VANITY」に封印されることとなった。 ルカはミクのことを想う。何故自分に人として生きる道を譲ったのか。聞きたいこと、話したいことが沢山あるというのに、もう会うことさえできない。こうなるくらいなら、あの時もっと…と思ったその時、ルカの目の前にミクが現れた。ルカ「…ミク?」ミク「ルカ…」ルカはミクの側に駆け寄る。だが、ミクは微かにニコリとした後、すぐに消えてしまった。ルカ「ミク…」ルカは落胆した。先のミクは幻影だと分かっている。それでも、落胆せずにはいられなかった。だがその直後に、ルカの頭の中にミクの声が過る。ミク(ルカには大事な人がいるでしょう?だから生きてほしい。その人のためにも、ルカのためにも。)ルカ「ミク…」ルカは次の瞬間、ふと微笑した。その直後、MEIKOとリンが遺跡に来た。ルカは2人が来たことを確認すると、彼女らに向かって右腕を突き出した。MEIKOとリン、そしてミクの幻影も同じく右腕を突き出して互いに拳を向け合って互いのいる方向を向き合い、4人の仮面ライダーは結んだ”絆”を確認した。 『初音ライダー剣』CAST仮面ライダーブレイド 初音ミク 仮面ライダーカリス/ジョーカーアンデッド 巡音ルカ仮面ライダーギャレン MEIKO仮面ライダーレンゲル 鏡音リン/レン 仮面ライダーグレイブ/アルビノジョーカー Lily仮面ライダーラルク MIKI仮面ライダーランス GUMI KAITO氷山キヨテル唄音ウタ歌愛ユキ桃音モモ ビートルアンデッド(♠A)スパイダーアンデッド(♣A) バットアンデッド(♦8)ボアアンデッド(♠4)ローカストアンデッド(♠5)ディアアンデッド(♠6)シェルアンデッド(♥5)ジャガーアンデッド(♠9)ドラゴンフライアンデッド(♥4)ゼブラアンデッド(♦9)リザードアンデッド(♠2)ペッカーアンデッド(♦4)モールアンデッド(♣3)トリロバイトアンデッド(♠7)プラントアンデッド(♥7)ライオンアンデッド(♠3)バッファローアンデッド(♠8)トータスアンデッド(♦7)モスアンデッド(♥8)スキッドアンデッド(♣9)スカラベアンデッド(♠10)センチピードアンデッド(♥10)ジェリーフィッシュアンデッド(♣7) ピーコックアンデッド(♦J)カプリコーンアンデッド(♠Q)イーグルアンデッド(♠J)エレファントアンデッド(♣J)タランチュラアンデッド(♣K)サーペントアンデッド(♦Q)オーキッドアンデッド(♥Q)ウルフアンデッド(♥J)コーカサスアンデッド(♠K)タイガーアンデッド(♣Q)パラドキサアンデッド(♥K)ギラファアンデッド(♦K) トライアルBトライアルEトライアルFトライアルGティターンケルベロスケルベロスⅡ ダークローチアルビローチ フォーティーンFIN