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カテゴリ:独り言
先日遊びに来ていたドイツ人のお友達から、彼のお姉さんが最近オーストラリアの国籍を取得したと聞きました。
ということは、ドイツ国籍は破棄したの?と思っていたのですが、どうも違うらしい・・・ドイツは日本と同じで2重国籍を基本的には認めていないそうですが、多少の例外があるそうです。 その例外とは、ドイツとEU加盟国もしくはスイスの国籍に関しては2重国籍が認められているということと、諸外国に住むドイツ人が現地で国籍を取得した場合、その国が2重国籍を認めていれば、ドイツ側に陳情できるんだそうです。 要するに「現地の国籍を取得したけどもしかしたら将来ドイツに戻るかもしれないし、そのときに年金受給とかの権利がなくなると困るからこのまま国籍保持したいんですよね」てなことがお願いできるそうなんです。 しかし・・・逆に外国人がドイツにきてドイツ国籍を取得した場合、ドイツ国籍を取得する代わりに自国の国籍を破棄しなければなりません。こちらに関しては例外があるかどうかはわかりませんが、こっそり保持している人もいるでしょうし、ドイツ国籍を取ってから自国の国籍を取得しなおす人がいないとも限りません。 そして、このように2重国籍を持っていた女性(トルコとドイツ)が、これによって強制送還される可能性があるというニュースを読みました。 この女性は9歳のときにトルコからドイツへ移住してきて、その後40年間をベルリンで過ごしたのですが、彼女がドイツの国籍を取得したあともトルコの国籍を保持していたことが発覚したということです。 ニュースでは、なぜ彼女がトルコの国籍を破棄せずにドイツの国籍を取得できたのかと書いてありましたが、ドイツの永住権を取得する際に普通ならトルコの国籍を破棄されるはずが、彼女はその当時に失業していたため、仮の居住権しか下りなかったのでトルコ国籍を保持できたんだそうです。 その後、彼女がイスタンブールに娘を訪ねていった際、11日間オーバーステイをしたことからトルコ国籍を保持していることが発覚したそうです。(ドイツのパスポートで滞在できる期限を過ぎていたようです) とはいえ、9歳でドイツへきて40年間をドイツで過ごした彼女自身は、自分のことをトルコ人というより、ドイツ人だと思っているんだそう。そんな彼女がドイツ国籍を剥奪されてトルコに強制送還されるというのは、普通に考えてもちょっと非情な気がします。 ニュースではこれはトルコ人に限ったことではなく、アメリカ滞在中にアメリカ国籍を取得したドイツ人が、2重国籍取得の許可を申請していなかったため、ドイツに戻ってみたらドイツ国籍を喪失していたというケースもあると書いていました。 こういったケースが、彼女にとって多少の慰めになるか・・・みたいなことが記事にありましたが、このアメリカ人になったドイツ人のケースのように生活の拠点がアメリカにありドイツに戻ってきたのと、生活の拠点のある場所から追い出されてしまうかもしれないというのとでは、まったく違うと思うんですよね・・・ 現在、この女性はドイツに滞在できるよう陳情しているそうです。ドイツ国籍を再度取得するのが無理だとしても、どうにかドイツに留まれるといいですね・・・ ちなみに、こういったケースを取り扱う場合、州によって対応が違ってくる可能性を指摘していました。たとえば、バイエルン州のように保守的なところと、ベルリンのようにリベラルなところでは担当者によって対応が違うのでは、ということです。 これに対して、内務省の広報担当官が「そういった可能性はある」と返答していましたが・・・いや、バイエルン州内どころかミュンヘン市役所内ですら担当者によって言ってること違うんですけど・・・でもある意味、自覚はあったんですね・・・だったら統一してくれよ・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年03月29日 08時55分38秒
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