【エイジング・バリュー】60歳からをどう生きるか(1)
今回は一回目ですので、「何故60歳からをどう生きるか」ということを考えることになったのか、ということについて書いておきます。 私は、定年をまじかに控えた58歳のときに、健康について興味を持ち始めました。それまでは健康で当り前、自分が病気になるなんてことはまったく考えていませんでした。ところが、その年の健康診断で初めて要検査となり、病院に行ったら「糖尿です」と言われ、薬を飲む生活が始まりました。ただ、薬だけでは良くならない。つまり、薬を服用することで血糖値とヘモグロビンAICの数値は下がるが、下がり方には限界があるということがわかりました。ちょうどそのころ、長女が結婚し、初孫(このブログに残しています)が生まれたこともあり、健康であるためには何をすれば良いのだろうかと考えるようになりました。 健康に関する情報を集めました。そこで、わかったことは「生活習慣を変える」ということでした。ある本に「健康の三基本」とは『運動・食事・睡眠』ということが書いてあったので、それぞれについて見直すことにしました。 そして具体的に決めたことが以下のことです。1.適度な運動を継続的に行う。(ウォーキングする。)2.食べ過ぎ、早食いを止める。(ご飯はお茶碗8分目、パンは六枚切り1枚:糖尿のため炭水化物を減らす)3.適正な睡眠時間をとる。(7時間の睡眠)4.リラックスできる時間を持つ。5.煙草を止める。6.自分の体のことを知る。(体重・体脂肪率・血圧・脈拍・血糖値、等) そして、3年半が経過しましたが、おかげで血糖値やヘモグロビンA1Cの数値もほぼ正常の範囲に入ってきましたし、体脂肪率も13~15%を維持しています。そして、何よりも良かったのは、足腰を中心にしっかりと筋肉がついたということです。糖尿病と診断されていなければ、ウォーキングをすることもタバコを止めることもなかったでしょう。病気もなく健康な人よりも、一つぐらい持病があるほうが体に気を配り、かえって健康でいられるということ、まさに「一病息災」ということを実感しました。 そして、これがきっかけとなり、『健康的に生きる』とはどういうことなんだろうとか、『60歳からをどう生きるか』ということを、考えるようになりました。 WHO憲章では、その前文の中で「健康」について、次のように定義しています。健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)〇体(肉体的) ・・・ 身体機能、活動性〇心(精神的) ・・・ 楽しみ、生きがい〇社会的 ・・・ 人との交流、社会とのつながりと、いうことですね。 このように健康を捉え、健康で、自分らしく、価値ある年の重ね方をする。それを『エイジング・ヴァリュー(Aging vaiue)』と、私は名付けています。「エイジング」は加齢とか老化と同義に用いられることが多く、加齢臭のようにどちらかというと良い意味には捉えられていません。しかし、エイジングには、人の成長や成熟に伴う変化という意味があります。年を重ねていきながら、どのように成長し成熟していくか。 年を重ねても、家族や社会とつながり、より健康的に活動することで、一生涯健康で明るい人生を送ること。そして、それが周囲に良い効果をもたらす。そのような価値ある生き方。これが、私が考える『エイジング・ヴァリュー(Aging vaiue)』であり、このような生き方をしていこうと考えるようになりました。