京都市洛西の竹林を歩く3
京都市の洛西竹林公園の中には美しい竹が整備され、その種類は110種類にも及ぶそうです。これは「亀甲竹」、京都府の伝統工芸品「京銘竹」の素材ともなっています。テレビ番組で、水戸の黄門様が使っている杖が、この竹だそうだとか。 竹の中に見つけましたよ「人面竹」?・・・ そして、公園の中にあるもう一つの歴史的価値のあるものとは、石仏、石塔、礎石です。これは、旧二条城から発掘された石仏群。「旧」と書いたのは、現在の徳川家康によって建てられた二条城ではなく、織田信長が室町幕府最後の将軍・足利義昭(よしあき)のために築いた二条城のことだからです。 この旧二条城が、地下鉄烏丸線の工事に際して発掘され、石垣が見つかりました。その石垣に使われていたのが、洛西竹林公園にある石仏群です。 信長は、石垣に石仏や石塔、礎石が使っていたそうですが、ここにきてみるとそれを裏付けることになります。地元“物集女(もずめ)町”の地名に由来する“海道垣”ほか、さまざまな竹垣が連なっています。 洛西の竹林公園は、なかなか訪れる機会の少ない場所かと思いますが、竹の美しさは京都の中でも指折りで、個人的には嵯峨野の竹林をしのぐと思っています。機会がありましたら是非足を延ばして、歴史と美竹に包まれてみて下さい。