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2005.09.28
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カテゴリ:連載小説
黒沢さんは今日も少し眉を寄せて前かがみで歩いている。知らぬ人がみたらどう思うだろうか。黒の長めの服を着て、痩せたしかめ面のお婆さんが先頭に立ち、真っ黒い猫がその後ろにぴんと尻尾を立てて続き、最後に真っ黒い大きな犬がのそりと続く、この行列をみたら。魔女と魔女の黒猫、地獄の番犬の黒犬の行列と思うだろうか。だが、この町の人はなんとも思わない。動物好きのお婆さんの行列だと微笑ましく思う人がいるぐらいだ。
しかし、黒沢さんはにこりともせずに町の人々の前を行列を先導して過ぎていく。黒沢さんの心は当惑と怒りとでいっぱいなのだ。特にこの黒犬が家に来る事になってから、人を信じられない気持ちがますます強くなっていた。
『まったく、これで黒の鶏と黒のロバが居たら皆で上に乗り、吠え立てて町中の人を驚かせてやりたいものだ。』
黒沢さんは自分の心の中までが黒くなっているような気がする。腹を立てながら歩いたせいか、伊勢屋酒店まで、いつもより早くついてしまった。といっても黒沢さんの家から伊勢屋までほんの二、三分の道のりだった。
伊勢屋の主人は黒沢さんの黒い服が道の向こうから近づいてくるのを店の奥から見ていた。伊勢屋はいつものように黒沢さんはいいが、猫や犬まで店の中に入ってくると困るなと思っていた。店には味噌樽や、押麦の樽が剥き出しで床に置いてある。黒犬は味噌樽の味噌の山よりも体が大きい。『汚いな』と伊勢屋は思う。黒沢さんが店に入って来たとき伊勢屋の顔色を見たのか、黒沢さんは後ろを降り返る。今しも黒猫が付いて店に入ってこようとした時、大きな黒犬の方は店の前にきちんとお座りをして、ワンと威圧するように吠えた。猫は犬の横に戻ると犬によりかかる用にして寝そべった。伊勢屋の主人が心配する事もなく、二匹はこうして店の中に入ることはけっしてしない。しつけがいいというのだろうか。





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Last updated  2005.09.28 19:42:13
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