Nothing Down
先日雷雨の時にステレオとテレビとケーブルテレビのチューナーが一度に故障するという事態があった。チューナー以外は15年落ちのシロモノだったので、未練もなく急きょ買い替え。仕事帰りの旦那とモンティゴベイで落ち合うのだが、ボンの学校が終わるのを待つと遅くなってしまう。はかったかのように、ボン微熱。「今日は行かせんでええ」学校欠席させて、買い物には連れて行くなんて・・・。それってずる休みやろ。少々後ろめたいが、洗濯物を干す時間には、ボン、外で走り回っていた。昼食後、炎天下の中出発。モンティゴベイのダウンタウンに着き細かい買い物を済ませた後、Courtsへ。バーネットst.とStジェームズst.が交わる場所。店の外は露天商・信号待ちの人々で混沌を極めているが、一歩店に入るとそこは別世界。ようこそ、資本社会・物欲主義のパラダイスへ。全くこの成金趣味のかさ高い家具たちといったら。庶民のニーズとキャパシティから完全にかけ離れた、一握りの人たちだけに許された品々。ワイドスクリーン液晶テレビやカウチセットの森が。まぁ、貧乏人には夢を見せてくれる場所ということか。目当てのテレビとステレオの値段をチェックして、2階の家具フロアへ。タンスとPCデスクと本棚の値段をチェック。よし、これを目標にがんばって仕事するぞ。カウチセットや椅子という椅子は、他の客の憩いの場と化していたが、それに混じる勇気がない小心者です。1階に戻り、手持無沙汰でウロウロ。「いいのあった?」と声をかけてくる男性がいると思ったら旦那だった。ウロウロしてる時から目をつけられていたおばさんの店員に接客され、下から2番目の液晶テレビを購入。次はステレオ。日本のオーディオ機器はデジタル化が進み、とにかくコンパクト&スタイリッシュ性が追求されていた感が強かったが、ここでは全く異なっていた。何かと同様、とにかくサイズ重視。80年代のコンポの面影を色濃く残す、存在感のあるステレオが並ぶ。「USB対応!bluetooth搭載!」したり顔の女性店員、それただラベルを読んでるだけやろ。「bluetoothって何ですか」と意地悪な質問が喉まで出かかる。「視聴しますか?」とどこからともなく呼ばれてきたのは、パッとしない私服の男性。コピーCDらしいディスクを入れるとかかったのは、聴き覚えのあるチューン。アイリーFMの朝の番組で一時ヘビロテだった。「えい、ふぉろみのっ」アサシン改めエージェント・サスコの声。おぉ、この歌ってこんなにすごいチューンだったのか・・・。Wayne Marshallのライムといい、Adoniaのリリック(ココナッツみたいにナタで叩き割ったるど)といい・・・。衝撃だった。活きのいい魚は、腕のいい板前でその場でさばいてもらうのが、一番の贅沢。歌も同じで、選ばれし者の手で選ばれし機器で、大音量で聴くのが本来の喜びなのかもしれない。さらに欲を言えばルーツであるその国で。2つのステレオで聴き比べ。「どれも同じに聞こえる」と言ったら「信じられない」という風に一瞥された。テレビ売り場では、さっきから同じ映像が流れている。街頭で売ってるコピーDVDか。Jah CureやI-Octane等のちょいあたらしめのミュージックビデオと10年前のR&Bのミックス。ネリーとかアシャンティが妙に懐かしかった。車に戻り、ペプシバブラ一気飲み。店内クーラーがきいてなかった。Wayne Marshall - Go Hard Ft. Aidonia, Bounty Killer, Damian Marley ...