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テーマ:DVD映画鑑賞(14019)
カテゴリ:映画
黒澤明監督のこの映画は、50年ほど前の映画だが、映画史上不朽の名作である。 ところで、この映画に一つのミスティリーがある。それは、七人の侍のうち、映画の上では三人の侍が生き残るが、出演した俳優の実人生とは、逆になったということである。 この映画では七人の侍のうち、四人が死ぬ。いずれも種子島(鉄砲)でやられている。残った三人は、俳優では、志村喬、加東大介、木村功である。ところが、実人生では、この七人のうち早く亡くなったのはこの三人。逆である。ミスティリーである。しかも、七人の中で、一番早く、種子島にやられるのは、前哨戦での、俳優千秋実であるが、実人生では、彼が七人のうちで、最後の99年に亡くなっていて、かつ、一番長生きであった。 そこで、下記のように、一覧表でまとめてみた。
ちなみに、巨匠黒澤明は98年9月に亡くなっている。88才であった。 こういう個性的な名優ぞろいの映画はもうできないであろう。 「七人の侍」の前半は町での七人の侍の編成と、村に行き戦いの準備(人的、物的資源の準備)をするのが中心である。面白いのは組織つくりで、いろいろな性格・技量の人材を選抜している。プロ野球の巨人のように、ホームランバッターばかり集めるような組織つくりではない。組織の妙を心得ている。 後半は、いよいよ、四十人くらいの山賊との戦いである。前哨戦があるが、本番の戦闘は、村の中の二日間となる。最後の日は、残った敵十三騎との雨中の戦いとなる。戦いの始まる前、「一本の刀じゃ五人と斬れん」と菊千代が刀を何本も土に刺しているシーンがある。 いろいろ、失敗もあったが、ようやく賊を殲滅する。 映画の最後、戦死した四人の墓に風が吹きつけるシーンで勘兵衛は七郎次に「今度のいくさもまた負けだな。」と言う。七郎次が「エッ」と怪訝な表情をすると、勘兵衛は視線を田植えする農民に向けながら最後の有名な言葉を言う。「勝ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.06.06 08:08:23
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