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私:この本に興味を持ったのは、中世の戦いで言わば「歩兵」として活躍した「足軽」がどうして生まれたかを知りたかったからだね。 著者早島大祐氏は、京都女子大学准教授で、専門は日本中世史。 A氏:「足軽」という点に着目して、本をまとめたというのは、あまりないのではないの。 私:著者は、室町時代の「牢人」問題は未踏峰の研究分野らしいということで、まとめたようだ。 俺は、もう学生でなく、日本中世史に趣味として興味があるわけではないし、室町時代の歴史の基礎知識は、高校以来、勉強していないので、忘れているし、ちょっと壁があったね。 この本は10年続いた応仁の乱の前後が問題になっているが、これにより京都が荒廃したという基礎知識ももう覚えていなかったね。 A氏:ウィキペディアによると、「足軽」は「日本の平安時代以降、存在した歩兵の一種」とあるね。 私:この本でも、南北朝の動乱について記した「太平記」に「足軽」が登場しているし、一般論としても、従来の戦場にも「足軽」のような下級武士がいなかったわけでないという。 この層が、京都の繁栄とともに増加し、力を得ていく。 A氏:「下克上」の時代だね。 私:この本を読むと室町時代の京都は、全国から物資が集中し、その物流による繁栄はすばらしいね。 しかし、後半、将軍暗殺、武家のお家騒動、土一揆の頻発があり、政治機構が崩壊していくね。 そして、最後に応仁の乱で荒廃し、その荒廃した京都に、応仁の乱で大量に生まれた「足軽」たちがたむろし、盗みをし、殺害した人を捨て、一揆の拠点ともなる。 そして、世は戦国時代へと突入し、戦場に「足軽」が登場するが、この本の範囲外だね。 ところで、十年くらい前に、日本の中世を見直そうといろいろな本が出たことがあったね。 久しぶりに日本中世史のエキスにふれた感じだった。
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Last updated
2013.02.01 09:07:20
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