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私:俺はアマゾンのプライム会員だよ。 理由は簡単で、売り上げが減少した商品は、スーパーやコンビニで消えていき、よく売れる商品に入れ替わる。 ところが、アマゾンでは「ロングテール(long tail)」という見方があるんだね。 ネット販売において、ほとんど売れないニッチ商品の販売額の合計が、ベストセラー商品の販売額合計を上回るようになる現象のことだね。 販売ランキング順に販売額の曲線を描くと、ベストセラーが恐竜の高い首(ヘッド)で、ニッチ商品が長い尾(テール)のようになっているところから名づけられた。 これまで「2:8の法則」などといわれていた2割の商品が8割の売り上げを稼ぐ、という法則がインターネットにより成立しなくなってきているというわけだ。
A氏:俺もアマゾンのプライム会員で、君と同様にアマゾンがニッチな商品をキチンと扱っているからだ。 例えば、俺の安全剃刀は古い2枚刃だが、スーパーやコンビニでは替え刃は4枚刃が主で、2枚刃などないが、アマゾンの通販では買える。
私:ロングテール現象はインターネット特有のものとしている。 そして、アマゾンプライムでは配達料ゼロで、翌日配達が主で、中には当日配達もある。 便利だが、宅配便業者の負荷増大になっていると新聞は報じている。
A氏:ヤマト運輸は宅配市場の5割近くを握る最大手。 2016年度の荷物量は前年度比8%増の18億7千万個になる見通しで、ネット通販の普及で荷物量は右肩上がりに増えていて、5年前と比べると3割増。 スマートフォンの普及を背景にネット通販はさらに拡大しそうで、伸びは収まりそうにないという。 「扱う荷物の4割ぐらいをアマゾンの段ボールが占めている感じで、ほかにもゾゾタウンやアスクルなどネット通販の荷物が目立って増えているが、今一番困らされているのはアマゾンだ」と都内を担当する30代のドライバーはいう。
私:確かに、アマゾンのネーム入りのダンボールは目につくね。 小さな商品でも大きなダンボールで宅配される。
A氏:業界2位の佐川急便が数年前、利幅の薄い荷物は引き受けない戦略に切り替え、ネット通販大手アマゾンの荷物がヤマトに流れてきたという。
私:「ゆうパック」を扱う3位の日本郵便も、10年の日本通運の「ペリカン便」との統合時に起きた大規模遅配の反省から量を追うことに慎重で、これもヤマトに荷物が集中しやすくなっているという。 ヤマト運輸の労組が危機感を強めたのは2年前で、荷物の増加にドライバーの採用が追いつかず、目標を守れなくなっているという。
A氏:アマゾンや楽天、ヤフーに代表されるネット通販は00年代に急成長し、経産省によると、15年の市場規模は7兆2398億円で、6兆円を割り込んだ全国の百貨店の年間売上高をすでに上回る。 総務省の統計では、2人以上の世帯がネットで1カ月に買い物をする金額は昨年12月に初めて1万円を超えた。 いまや3割の世帯がネットショッピングを利用しているという。 俺なんか、本や孫へのゲームソフトをも含めると2万円を超える月もあるよ。
私:俺も同じだね。 それだけにサービス競争は激しく、「送料無料」や、商品が届く「早さ」を競うサービスが急拡大し、その分、玄関まで商品を届ける宅配業者の負担は確実に増したわけだ。
A氏:一方、急速な少子高齢化を受け、物流を支えるトラック運転手らの不足は深刻。 有効求人倍率は、16年で2・33倍と、全職業平均の1・22倍を大きく上回り、 上昇傾向が続く。
私:労働環境は厳しく、年間の残業時間は、1人あたり平均396時間で、全産業平均の156時間の2・5倍に達する。 月給は32万3600円で全産業平均より1万円ほど低く、年間賞与額は36万9400円と、全産業平均の半分にも満たないという。 配送料は安いまま、「即日配送」といった質の高いサービスも求められる。 このままいくと日本の物流はパンクしかねないという。
アマゾンプライムも、翌日配達や送料無料の特典がどうなるかね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.02.25 17:45:04
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