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私:英国でロシアの元スパイと娘の暗殺未遂事件が起き、英政府は旧ソ連で開発された猛毒の神経剤ノビチョクが犯行に使われた可能性が高いと発表。
「ロシアに責任がある可能性が極めて高く、それ以外に信頼できる説明は見当たらない」。
西側に情報を流す二重スパイだった男性は国家反逆罪で服役していたが、スパイ交換で釈放されて英国に移り住んでいたのに、裏切り者を消すことで、新たな裏切りを起きないようにする見せしめかと推理される。
A氏:12年前に、ロンドンのホテルで、反体制派に転じたロシア連邦保安局(FSB)の元中佐がポロニウムという放射性物質で殺されたという、似たような事件があった。
一昨年、英国の独立調査委員会はFSBの指示による犯行とし、プーチン大統領の関与をほのめかす報告書を発表したが、「明確な証拠は何もない」とロシアは反発し、西側の陰謀説を唱える。
前回も今回も、同じパターン。
私:ここで、筆者の稲垣康介氏は、ロシアの国家的な関わりとして、視点をソチ冬季五輪で明るみに出た国家ぐるみのドーピング違反に視点を移す。
このドーピング違反でロシアは組織ぐるみの薬物使用と隠蔽工作を展開。
夜中にロシア選手の検体を検査所の壁の穴を通してFSB関係者に渡し、密封した容器を開けて検体を入れ替えるなどの秘密工作を繰り返し、身の危険を感じて米国に逃げた元検査所長の証言は詳細だったが、ロシアはこの元検査所長に責任を押しつけ、国家の関与を認めようとはしない。
A氏:IOCのバッハ会長は「五輪とスポーツに対する前代未聞の攻撃があった」と強い表現を使ったが、平昌冬季五輪での制裁は、実は甘く、ロシア・オリンピック委員会に資格停止処分を科した一方、IOCが「潔白」と認めた選手は参加を認めた。
大会中、2人が陽性反応を示したにもかかわらず、大会閉幕から間もなく、ロシア・オリンピック委員会の資格停止をすんなり解除した。
私:IOCの弱腰に映る判断の背景に、スポーツ大国ロシアを孤立させて東西冷戦期のように分断される状況を避けたい思惑を感じると稲垣氏はいう。
近年、スポーツの国際大会招致に熱心だったロシアへのスポーツ界の依存症ものぞく。
6月にロシアで開幕するサッカーのワールドカップを控える国際サッカー連盟も、ロシアのドーピング違反への対応は鈍い。
IOCは、ロシア政府系の天然ガス大手「ガスプロム」と最高位スポンサー契約を結んでいて、欧州の名だたるビッグクラブが競う欧州チャンピオンリーグも、「ガスプロム」が大会スポンサーに名を連ねていて、サッカー界のロシアマネーへの依存度は増している。
A氏:「ガスプロム」の影響力はサッカー界にとどまらない。
今回の元スパイの暗殺未遂事件を受け、英政府はロシアの外交官23人を追放。 欧州の多くや米国なども同調し、ロシア外交官の国外追放は150人を超した。
一見、一枚岩にみえるが、経済の側面からのぞくと、違った風景が広がる。
ロシアから欧州諸国に天然ガスを送る「ノルド・ストリーム」の増設計画が進んでいる。
バルト海を通る全長約1200キロのパイプラインを「ガスプロム」の子会社が手がけていて、天然ガスはドイツを経由し、欧州各国に輸出される。
EU28カ国の天然ガスの輸入に占めるロシアのシェアは4割近いとされる。
ロシアからの供給が止まれば、困る国は多く、つい先日、ドイツが開発計画を承認したように、ロシア包囲網の足並みはそろわない。
私:「国際的な秩序、ルールを破れば代償が伴うはずなのに、制裁が骨抜きにされていくような事例が目につく。スポーツも社会を映す鏡で例外ではいられない。尊ぶべきフェアプレーの精神が、軽んじられていく」と稲垣氏は嘆いている。
IOCは、真夏開催の東京五輪など、アメリカマネーにも弱いのだろうから、五輪を通じカネがスポーツ界に与える影響は大きいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.04.05 20:01:58
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