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私:衆院憲法審査会で長らく幹事として与野党折衝にあたってきた船田元氏、中谷元氏の両氏らの「憲法族」と呼ばれる自民党のベテランが党内人事で幹事から外され、臨時国会からは新藤義孝氏や下村博文氏ら首相に近い議員がその任にあたる。
自民党「憲法族」は国会に憲法審査会ができた2000年以来、与野党の協調と合意による憲法改正をめざしてきた。
07年にはこの路線から国民投票法を成立へと導き、改憲への法的手続きをととのえた。
船田氏らの交代には改憲の議論を加速する狙いがあるが、数の力による採決強行が目につく一般の法案審議と同様に、自民が憲法でも強硬路線をとる懸念が出てきた。
A氏:幹事交代には首相官邸の意向が働き、安倍首相の周辺からとりわけ不興を買っていたのは船田氏。
船田氏は、先月の党総裁選で、憲法に縛られる立場でありながら自ら改憲の旗を振る安倍首相の姿勢に「同調できない」と批判し、白票を投じた。
さらに、改憲の是非を問う国民投票でのテレビCM規制を求める野党中心の議員連盟の会長に就いたことが、かねて首相周辺が抱いていた「野党に譲りすぎ」との不満を決定的にした。
私:船田氏はもともと「憲法のほころびを正したり、汚れをとったりすべきだ」という「憲法古着論」を唱え、9条改正も必要だという立場。
また、改正するならば少なくとも野党第1党の賛成を得て発議し、過半数にとどまらず大多数の国民が賛同する内容であるべきだというのが「憲法族」としての考え。
与党とその補完勢力で発議し、国民投票で過半数さえとればいいという安倍首相の方法論とは大きな違いがある。
A氏:安倍政権で船田氏が更迭されるのはこれで2回目。
初回は、15年6月4日のことがきっかけ。
その日、衆院憲法審に参考人として呼ばれた3人の憲法学者が、審議中の安全保障関連法案をそろって「違憲」と断じ、野党の攻勢や反対世論を強めるきっかけとなった。
与党筆頭幹事だった船田氏は自民党から「戦犯」とされ、筆頭幹事と党憲法改正推進本部長の職から降ろされた。
私:それ以来、船田氏は、首相周辺からはにらまれる存在だが、それでも再び更迭されるのをいとわず首相の姿勢への批判を続けた理由を船田氏は、「外されるのをおそれ、唯々諾々と首相の路線に乗って憲法審の現場で対応をするのは自分をだますことになる。それで改憲が実現しても、達成感はない。ならば自分の気持ちをきちんと話した方がいいと思った」と言い、「首相の路線では改憲はたぶんできないだろう。その後のステージで、何かがまた巡ってくるかも知れない」という。
安倍首相が掲げたように臨時国会で党の改憲案を示すには、まずは憲法審で継続審議となっている国民投票法改正案を採決することになるが、性急な採決には立憲民主党などの抵抗は必至。
会期が限られる中、自民の新体制が強硬策への誘惑に駆られるのを自制できるのかが、 憲法論議の先行きを占う試金石。
自民党内には石破氏のように、安倍首相がいう9条2項を残すというのに反対論もある。
確かに、自衛隊の存在を憲法に明記しても2項の「戦力」否定条項があれば、「自衛隊は戦力でない」というまた、あまいさが残り中途半端で、軍備力世界第5位と言われる自衛隊は「戦力」を持っていないではないとはね。
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Last updated
2018.10.22 21:47:02
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