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カテゴリ:ビジネス
OracleとSunの両社は米国時間4月20日、OracleがSunの普通株を1株あたり9.50ドルの現金で買収することについて最終合意したと明らかにした。買収総額は74億ドル(Sunの保有現金や負債を考慮した場合の実質的な買収額は56億ドル)。 Oracleの社長Safra Catz氏は声明で次のように述べている。 この買収により、最初の通期会計年度に非GAAPベースで利益が少なくとも1株あたり15セント増えるものと期待している。われわれの推計によると、買収した事業は最初の1年で15億ドル、2年目で20億ドルの営業利益をOracleにもたらすことになる。 表面的には、Safra Catz氏が述べたようにSUNのハードウェア売り上げ増があるが、SUNのサーバーハードのシェアは13%程度で、HP,IBMの30%弱のシェアに比べて大きく遅れを取っている。またソフトウェアの収益率に比べてハードの収益率は低いので、然したる魅力はない。 〔Sunは直近の四半期に2億900万ドル(1株あたり28セント)の損失を計上している。このときの売上は前年同期比11%減の32億2000万ドルだった。〕 それでは、本当の狙いはどこにあるのだろうか? 1.総合ベンダー、SI'erへの変革 ・SaaS等でソフトウェアのみのビジネスでは将来性がない。HW,SW,サービスを一体として提供できる企業に変身したい。 2.SUNが保有するJavaと2008年にSUNが10億ドルで買収したオープンソースのRDBMS「MySQL」の資産価値。 ・特にオープン系ではソリューションが殆どないOracleにとってMySQLは買収金額以上の価値がある。 3.マーケィング経路及びデーラー・パートナーの価値 ・日本においても大企業はベンダー直販もあるが、SMB(中小・中堅企業)では約90%が、ディーラー系から購入している。またハードとソフトではディーラー、パートナーが異なる。 ・今後強化したいOracle Exadataにはマルチな販売系列を取り込む必要がある。 等が考えられるが、丁度22日から24日までの3日間Oracle OpenWorld Tokyoが3年ぶりに、東京国際フォーラムで開催されており、投資銀行モルガン・スタンレーからOracle入りしたチャールズ・フィリップス社長の講演もある様なので、その報道で今回の買収の意図も明らかになるであろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 23, 2009 03:13:47 PM
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