コロナ騒動が始まって以来、色々な場面で規制がかかっている。感染を防止するための移動制限、三密禁止で、2月以前と以後で世の中は大きく変わってしまった。働き方、学び方、何よりも楽しみ方が、これまででは想像もできないような変わり方である。気軽に旅行ができなくなったし、みんなで集まって食事をすることさえ危なくなった。コンサートやスポーツ観戦、観劇、テレビ番組の内容さえも以前に比べると大きく変わってしまった。私が住んでいる田舎の生活の中でも、老人会や自治会の会合だけでなく、地元の祭りや地域の運動会、盆踊りなどの年中行事もすべて中止になった。日々の暮らしのメリハリも刺激もないのっぺらぼうのような明け暮れである。
そして7月の記録的な長雨と8月の酷暑と続き、帰省や墓参りさえも行けないと嘆いている人も多い。日常生活を機嫌よく送るには、時として旅行や食事、友人や知人とのおしゃべりを楽しむのは欠かせないものであるが、その部分がスポッと抜け落ちたような今年の夏である。それはあって当たり前だったし、なくなるなんて考えてみたこともないくらいだった。考えてみたら2月末から今日まで、外で食事をしたのは1回だけである。料理をすることは嫌いじゃないので困るということはないが、みんなと一緒におしゃべりを楽しみながら美味しいものをいただくのは格別のものである。
ストレスが溜まったのだろうか、高血圧で体調不良になって受診した。ドクターのアドバイスでしばらくは減塩、減量作戦を実施。大好物のチーズやバター、肉類、脂っこいものを控えた結果、血圧もほぼ正常値に戻り、思いがけないダイエット効果もあり、違った意味で達成感や幸福感はあるが、ここでも刺激が感じられないのっぺらぼうのような明け暮れである。ほとんど毎日、野菜をメインにしたメニューで、調理方法は蒸すのが多い。塩分を控えているので、醤油よりポン酢、味のアクセントに香辛料(胡椒、トウガラシ、粒マスタード、柚子胡椒)を使っている。なんだか、性格までぼんやりとしてしまいそうな気がしてきた。そのうち表情が乏しくなってのっぺらぼうになるかもしれない。
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Last updated
2020.08.22 11:57:32