世界にまん延するコロナウイルス、年相応の老化現象によるであろう高血圧、そして思いもかけなかった変形性膝関節症。すっかり本物の高齢者に枠に取り込まれたと感じてしまう今日この頃である。
今年に入ってから本気で終活をはじめ、すでに用意してあった「書き残すこと」を改めて見直している。周りの人のほとんど100%が「そういう人に限って死なないんだから」と笑うが、私自身は結構本気なのである。大した人生でもないので残すことなど何もないが、一つだけ私が作っているジャムの味だけは家族に残しておきたいと思い、2週間ほど前に大学生の孫と一緒にジャム作りをした。「僕だけだと頼りないから、おばちゃんと○○ちゃん(孫娘)にも教えておいて」と頼まれ、昨日は娘と孫娘と3人でジャム作りをした。
その間、たった10日くらいの間に、近所に住んでいる63歳の男性が急病で亡くなった。脳出血だったようだが、誰も予期しなかったことでみんな驚いている。「こんなことってあるんだなぁ」と、改めて本気モードになって終活について考えている。
私自身は70年以上も存分に生きてきたと自負しているので、死ぬことは覚悟のうえだが、どういう風に最期を迎えるかはまだイメージが浮かばない。今となっては、どこかで耳にした「人間はその人が生きてきたように死ぬ」という言葉だけが頼りだ。
先日、85歳になった大阪の従妹と電話でおしゃべりをしていたら、「今年こそは東京へ行こうと思っていたのにコロナで行かれなかったから、あなたとはもう3年も会わないままになっている。お正月にはこちらに来ない?」と言われた。コロナ禍はまだ収束の気配をみせず、ワクチンや治療薬がいつできるかもわからない。これまでは従妹に何かあればいつでも行けると思っていたが、9月の初めに膝を悪くして動けなくなったことでそれも怪しくなってきた。相手だけでなく、自分にも待ったがきかない状況になり、改めて本気で今後のことを検討しなければならない。いよいよ本気の本気。
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Last updated
2020.11.04 11:26:08