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カテゴリ:仙禽・而今・くどき上手・山間
【正雪本醸造生】飲みました。
気になる点は生ヒネの有無。7月出荷とはいえ生生は5月以降買わないようにしてるのでまずは生ヒネしてるかどうかですね。何せ地酒専門店でも夏以降は生ヒネしてる確率が高いですから。 開封。 お!これはいい立ち香だ!本醸造とは思えない香りですね。 まずは冷やした状態から。含むと生らしいフレッシュな香りと甘味が広がります。心配した生ヒネはなし。ホッと一安心。 中盤からは正雪らしい、透明感のある世界に正雪らしい果実感も穏やかながら感じますね。本醸造だというのに手を抜いてないようです。終盤は酸が立たないため余韻長め。 温度が上がると残念ながら雑味というか味の多さが感じられ少々バランスが悪い。生だし冷やして飲むのがベストですね。 うーん、これはいい酒ですよ。個人的にアル添って生だと目立たないと思うんだけどどうですか?このお酒も吟撰よりアル添感がありません。 それにしても驚くのは正雪ですよ。何がすごいってこのお酒は地元流通品。マニア向けの特約店銘柄じゃないんです。それなのにこの酒質。由比町のみなさんはいつもこんな旨い酒を飲んでるんでしょうか。なんとも羨ましい。 山影純悦と比較するとさすがに見劣りしますが正直言って大吟醸の天満月より好みかも。四合瓶で1,050円というのも嬉しいじゃないですか。 実は今日見たところたくさんあった正雪が残り二本になってました。さすが舌が肥えてる消費者は見る目がありますね。純粋に酒として見た場合、残念ですがさぶろうのワンランク上と言わざるを得ません。 先日の信濃鶴もそうですが、地元を大切にし、地元にこそ美味しいお酒を安く飲んでもらおうという姿勢って大事、というか、それこそが地酒の原点だと思います。都心の特約店で地方の酒を買いまくってる私が言うのもなんですが。 十四代は確かに素晴らしく美味しいお酒ですが、地元用の朝日鷹は飲みましたが十四代とのあまりの乖離に愕然としました。 別に特定の蔵元を批判するわけではありません。どこの蔵元も地元というホームグラウンドを疎かにして成功するとは思ってないでしょう。 しかし、正雪のように特約店に卸す酒と同じくらい、もしかしたらそれ以上の質のお酒を地元用に、しかも安く販売している姿勢って理屈抜きに嬉しくなりませんか? 四合1,050円一升2,100円の価格帯は激戦帯ですが、このお酒はざりがにの中ではトップクラスのお酒だと思いました。特に暑い夏に飲むには最適のバランスです。 正雪。今更ですが、本当に旨いお酒でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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お晩です。
「朝日鷹」について一言。 高木さんとこのお酒としては、もともと「朝日鷹」の味わいです。 「十四代」は、良くご存知でしょうが、鈴傳さんや柿沼さん(顕統さんの奥様の実家)らと 顕統さんが創り上げていったブランドです。 #私に言わせれば、地元の酒ではなく、都会の酒です。 ですので、全く異なって当然と思っています。 他にも、そうした銘柄はたくさんありますが。 では、ごめんなさい。 (2007年09月05日 18時46分27秒)
田舎もんさんこんばんは。
田舎もんさんの仰ることは正論だと思います。 地元向けと都会向けは嗜好も方向性も違うんだから異なって当然といえばそのとおりです。 今はネットの通販も発達してますから好きな蔵の好きな酒を選択して飲めばいいですよね。 私は田舎もんさんの言葉を借りれば、都会的な、フルーティで酒単体で楽しめる日本酒が好みですのでどうしてもそちらを見据えた書き方になっております。 お見苦しい点がありましたら何卒ご容赦くださいませ。 (2007年09月05日 22時52分03秒)
確かにざりがにさんのおっしゃる通りです。
でも、十四代についてはその販路開拓の経緯や、 社長の姿勢などもあってやむを得ない部分もあると感じています。 ですが、最近ちょっと名が知られただけで十四代気取りで地元を蔑ろにする蔵もあり、 憤りを禁じ得ません。 まあ、私ごときが憤ったところで、 蚊に刺されたほどにも感じないでしょうが・・・・・ (2007年09月08日 06時39分01秒)
みみずさん、そのとおりですね。
傲慢な蔵は因果応報を知ることになるんだと思いますよ。 個人的に朝日鷹はともあれ十四代は日本酒業界のフラッグシップとしては重要な役目を担ってると思いますしその重責を果たしていると思ってます。 その結果ぼくらが気軽に飲めなくなってるのは残念ですけどね。 (2007年09月08日 14時53分14秒) |