唐突に、Nikonからミラーレス一眼の発表がなされました。その名を『Nikon 1』といいます。


（EVF付きのNikon 1 V1）


（EVFなしのNikon 1 J1）

Nikonとしては歴史初のカラーバリエーションを持った一眼というエポックメイキングな話題もありますがまー、なんちゅうかNikonらしい素っ気なさというか、そういうモンがデザインにもネーミングにもにじみ出てますねぇ^^;

もちろんNikonらしくアクセサリーにも抜かりはなく、GPSユニットからFマウントアダプター（AF-SレンズのみAF・AE使用可）まで用意されています。

1のフランジバックはなんと歴代二位の17mm、これにFX、DXの下の新開発フォーマット”CX（13.2×8.8mm）”を組み合わせ113×76×43.5mmの大きさを実現。残念ながらPENTAX Qの98×57.5×31mmには及びませんでしたがレンズ交換のできるコンパクトカメラだと思えば充分に許容範囲です。

何といってもNikkorが手のひらサイズのデジカメで使えるんですからNikkorファンの人にとっては非常に興味がそそられることでしょう。

して、
やはり当面のライバルとして比較対象となるのはPENTAX Qでしょう。
かつての銘機AUTO110の大きさを目指したQはもう比類するべきものがないほど小型化しており「これにEVFが付けば即買い」と桜上水も思ったものです。何気にレンズの性能も良く、小型で被写体に無駄な緊張を与えないという点ではNikon 1もいい線を行っています。

しかし無駄に金属筐体を奢ったせいでQを超える10万というプライスがついてしまったのはなんというか、やっぱりNikonです^^;　正直Nikkorの写りに惹かれている人でなければ順当にQに行くか、ちょっと大きいのを我慢してNEX辺りに行くはずです。マトモな購買層ならNikon1にはちょっと行かないでしょう。

どうもNikonという会社はそのあたりを本当に頓着しない会社で、EOSKISSキラーとして出したD3100はキラーにもならず、マトモに市場に受け入れられているものがあるとすればD7000だけです。それもAiAFが使えるという一点のみに特化していてオールドNikkorファンに支えられているという現実があります。

しかもNikonは伝統的にコストダウンとダウンサイズが下手なメーカーでして今回の1も筐体をエンジニアプラスティックにして大幅なコストダウンを図るということは、まぁ絶対にないでしょう。

どうもこのNikon1を見ていると大真面目にフィルムの多規格に取り組んだおかげで会社としての体力を著しく損なってしまったRolleiを思い出してしまうのですよね。Nikon1がRolleiFlexSL26に重なったのは桜上水だけでしょうか？

ともかく混迷を極めるミラーレス一眼市場にどこまで食い込んでいけるか、Nikonの本気が試される一機になるでしょう。

にしても味も素っ気もないよなぁ、さすがNikonだわ^^;